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永遠の少年

☆photopos-2513  2021.7.25

少年の無心が
有心に変わるとき
好きはただ好きではいられなくなる

イノセンスの好きに
いろんな理由が忍び込むとき
少年はもう少年ではいられなくなるのだ

少年であることを忘れ去ったとき
ひとは世間を生きるようになる

そこでは言葉はもう
心のままではいられなくなり
言葉にすればするほど
心はそこから離れてゆく

言葉が心から離れたとき
考えることは
役に立つことばかりを求めるようになり

役に立つことを求めるようになると
役に立たないことは
世界から追放されることになるのだ

そして考えることは
機械に置き換えられるようになり
計算できないものは存在を許されなくなる

けれどふと
少年の無心がよみがえることがある

好きがただ好きでいられるように
言葉に心が寄りそえるように

永遠の少年は
いつもそこにいて
無心に微笑んでいる

※愛媛県松山市・高縄山にて

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