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私以外の私をじぶんのなかに住まわせる

☆photopos-3529  2024.5.7

私とは
だれだろう

私といえるのは
私以外にはいない

と単純にはいえない

私は書く

と書かれている
文字を読むとき

私は私は書くと読む

といえるのだが

じっさいに書いたのが
ほかの私でも
ほかならぬこの私でも

私は私は書くと読む

のである

馬鹿げているように見える問いだが

私は私は書くと読む

ことができるからこそ

私は私以外の私でもある
私の言葉を
じぶんのなかに
住まわせることができる

つまりは憑依し
憑依されることができるのだ

その私が

となっていても同じだ

私は彼は書くと読む

というように
私は彼を
彼の言葉を
じぶんのなかに
住まわせることができる

たとえ
その私や彼の言葉が
この私とまるで異質でも

私は
じぶんのなかに
住まわせることができる

あたりまえのことなのだが
まことに不思議ではないか

その不思議の現象があるからこそ
私は言葉を読むことができる

*岡山県新見市哲西町・鯉が窪湿原にて

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