生と死のめぐりのなかで
☆photopos-3119 2023.3.24
かつて入沢康夫が
「季節に関する一連の死の理論は
世界への帰還の許容であり」
と詠ったように
季節のうつろいは
生の営みであるとともに
死への歩みであるともいえるだろう
生まれ生まれ生まれて
死に死に死んで
またわたしたちは
生まれ生まれ生まれて
そして死に死に死んでゆく
そのめぐりのなかで
わたしたちは
なにをしようとしているのか
地上を光で満たそうとする善と
地上に追い落とされたゆえに
そこを闇で充たそうとする悪もまた
そのめぐりのなかで
飽きることなく両輪となって
生と死の環をまわしつづけているようだ
わたしにできるのは
そんなめぐりのなか
さまざまな思いをみずからに纏わせながら
息をし飲み食べ眠り夢みることばかりだ
やがてほんとうに目覚めることはできるのだろうか
※愛媛県久万高原町・古岩屋にて
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