気づいたときには わたしがいた
☆photopos-2600 2021.10.20
気づいたときには
わたしがいた
いつのまにか
どこからか
わたしは現れ
世界もまた現れて
わたしは
世界を見て世界を歩く
わたしがいる前のことを
わたしは知らない
思い出せそうでいて
思い出せない
そんな記憶のように
わたしはすっかり
それまでのわたしを忘れている
けれどどこかでたしかに
わたしを覚えているわたしがいて
忘れていたほうがいい
忘れていたほうがいいんだ
そうささやいていたりもするのだ
わたしはやがて
すべてのわたしを思い出すだろうが
そのときまでに
魂を鍛えておかなくてはならない
すべてを思い出してしまったときに備えて
※愛媛県久万高原町・古岩屋にて
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