見出し画像

30歳からが早く感じる理由は

1.年齢を感じるということ

小学生の頃の高校生がすごく大きな存在だった。
高校生の時、社会人として働く大人がすごく一人前に見えた。
20歳から見た、30歳はすごく感性のギャップを感じる世代だった。

そう、これから迎える年齢は自身にとっては未知数であり、イメージすることができない世界を生きるように見えていた。だが、その年齢に差し掛かってみると、景色が変わっていないと感じたことはないだろうか。

「20歳超えると早く感じて、30歳を超えるともっと早く感じるよ」

そんなこと言われているうちは、まだ何もわかっていない世代だし、言われたところで返事のしようのない先輩の言葉だったように思う。

2.先が見えるという経験値

「三日三月三年」って言葉で経験値を表現する大人がいた。要するに経験を積むことで次の想定ができるようになるということ、だと解釈している。

一日経つと明日の状況が予想できるようになり、一週間経つと来週のことを想定できるようになる。それが一年、一か月と人間の経験値としての力をつけていく過程として刻まれていく。

3.年齢に置き換えると

分岐点でいうと10歳とか12歳とかだろうか。何だかいつの間にか年齢を重ねて、小さい頃の自分の姿を思い出せても思考回路がどうだったかを思い出せなくなる。

これこそが経験値に変わるもので、先が見えれば見えるほど過去の感覚が失われていくのだと思う。その時にしか得ることのできない感受性というものが存在して、数年後に同じ経験をしても何も響かないということが起こるのである。

道端に虫がいたとする。大人になれば何とも思わないのに、子供が見つけると「あ!虫がいるよ~!」となるのは普通のこと。子供にとってはすごい発見をしたのに、大人にとっては普通の出来事でしかないのである。

4.これが20歳を過ぎていくと

不思議なもので10年単位で生きるイメージができるのが、20代くらいからかなと思う。20代後半に強烈に30代を意識して、結婚や社会への一人立ちを焦ったりするのはそんな心理なような気がする。

何も焦る必要はないのに人と自分を比較するような錯覚に陥り、出世や結婚での競争心理が働くのもこの世代。30代になると40代における安定した生活に憧れたりする世代と言えるだろうか。

その世代によって感覚こそ違うものの、同じような境遇で競争心理が働いていることがわかる。

5.そして50歳を迎えると

50歳を迎えるとさらに次のステージになる。それは、残りの人生を数えられる年齢に差し掛かるということ。今までは年齢を重ねて生きてきているのに、急に残りの人生を数えられる年齢になってしまうのである。

これがとても厄介で、安定を求める日本人にとっての老後の不安などを煽る結果を招いている気がする。特に60歳定年の制度のおかげで、人生のピークが終わるような錯覚に陥り、ゴールテープが見えてきたような気がしてしまうのである。

でも、よく考えてみれば人生100年時代と言われ、50歳は折り返し地点なのである。健康であることを前提とすると、今までできなかったことをする年齢と考えてもいい世代なのである。

6.「シニア」というキーワード

この言葉がNGとされる場面が多い。イベントなどの集客や、モノを売りたい対象年齢に「シニア」と表現すると、クレームになることが多いのである。これが「アクティブシニア」と呼ぶと、励ましのキーワードに変わる不思議さもある。

「シニア」という言葉が、何かを否定するように聞こえてしまう方へ。決して世代における差別用語ではなく、一番力を蓄えることのできる年齢であると思ってみることはできないだろうか。

シニアデビュー、そんな言葉を自分の強みに変えられるメンタルこそが、晩年をどう生きるかに向き合う要素なような気がしている。自分のキャリアを自分自身でデザインしていくことが大事なことで、人に委ねる選択をしてしまうと「待つだけ」の晩年になっていくのか。

7.年齢を重ねることを楽しむ

自分の年齢に胸を張ってほしい。誰にも見えない景色と経験を重ねていることを否定しない人生だったのだから。若くありたいという感覚も否定はしないが、気持ちを若く持つという意識の方が自分には得だと思うことができると強くなれると思う。

年齢とは自分の経験値が数値化されているだけのこと。この経験が今後どう昇華されていくのかは自分次第。だったら、デザインする方法を自分で見つけて好きな形にしていくことが一番なんじゃないだろうか。

8.「どう生きたか」よりも「どう生きるのか」

今まであったことを酒の肴に武勇伝とする事も否定はしない。でもそれが同じことを何度もいう、酒場の肥やしになっていくのである。そんな人たちを何人も見てきて思うことなのだが、ここは考え方を変えてみてほしい。

どう生きるのかを真剣にアウトプットできる人生って素敵だと思う。共感できる人に出会えたらもっと素敵なこと。自分の周囲のコミュニティをそんな色にしていくだけで、「シニア」の人生デザインの色彩が変わってくるような気がしてならない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?