5.突然の病魔

2023年8月の初め
難病申請が通り、ALSの進行を遅らせる薬
【リルゾール】が処方されて服薬した。

2023年8月27日
突然母が、胸や背中の痛みを訴え
横になっている時間が増えた。

過去に1回目のコロナワクチンを打った後に
現れた副反応と同じ激しい痛みだった。

この種類の痛みを感じたのは人生で
ワクチンの副反応の時以外に他にない。
そう母は言っていた。

ここまで読んでくれた人なら
何が言いたいのかなんとなく察したかな。

この痛みは、不定期に頻繁に繰り返し続いた。

食事をしている最中に痛くなったり。

突然やってくる痛みに母は疲弊して
食事さえ摂れなくなっていった。

気づけば母は痩せていき、
頑張って増えた体重も落ちて31キロへ。

こんなのおかしい。

病院にいったら
『リルゾールの副作用に神経痛とあります。
可能性は無くないので服用中止。』
そう医師に言われてしまった。

私たちの希望はまた一つなくなった。

服薬を辞めても、母の痛みは止まない。

何度病院にいってもなす術がない。

最終的には、
『ALSで痩せていって、臓器が圧迫されていく事で痛みを感じるのかもしれない。』

『精神的に落ち込んでいると、些細な痛みも大きな痛みに感じます』

と医者に言われた。


痛みをとる方法として、ペインクリニックを
考えたけど母が頑なに拒んだ。

これ以上投薬をしたら、
また悪化してしまう気がして怖いといっていた。

私たちは八方塞がりだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?