生きる、そして死ぬということ

鳥山明先生がお亡くなりになったというニュースがお昼にあがってきた。
突然のことでショックだった。悲しい。とても悲しい。
私は漫画好きだが、ドラゴンボールは通っていない。それでもキャラクターを何人か言えるぐらい有名な漫画家で。今いる有名な漫画家達が憧れて、漫画家を目指したきっかけと言えるぐらい漫画家界にとっても重要な、貴重な人物だったのではないかと思う。

私が初めて鳥山先生のイラストを見たのはドラクエの攻略本だった。
ドラクエ5だったかな。衣装や、装備品、モンスター、メインキャラクター達が細かくとても魅力的に描かれていて、攻略本だからもちろん立ち絵しかないんだけど今にも動き出しそうなイラストで何度も何度も読み込んでしまったのを覚えている。同時にドラクエの説明書も大好きだった。DSやSwitchになってから説明書がなくなったのがショックだったけど、昔のゲームは説明書がもはやキャラクターデザインブックかなってぐらい沢山イラストが描かれていたんだよ。鳥山先生の描く、ファンタジーの世界が、ロボットが、モンスターが、大好きだった。

人はいつか死ぬ。死ぬために生きてるって誰かが言っていた気がする。
でも本当に突然なんだな。悲しいぐらい突然。
私は死ぬのが怖い。時々、ふとした瞬間に考えてしまうことがある。今死んだらどうなってしまうのかと。誰が悲しんで泣いてくれるのかとか、私がいなくなって喜ぶ人間はいるのだろうかとか。どうせいずれ死ぬのであれば、今頑張ってることは全て無意味なことなんじゃないのかなとか。色々ね考えちゃうよね。でもきっと、死ぬ直前に思うのは「もう少し生きたかったな。」なんだろうなと。

毎日誰かが死んでいて、誰かが生まれてくる。
悲しいニュースが毎日のように流れていくけど、有名人じゃない限りみんな誰かが死んでも「そうなんだ、可哀想だね」で終わってしまう。知らない人だから。でもその裏ではその人のことが大切な人がいて、とても悲しんでることも事実だ。私は人が亡くなってしまったときに、なんてコメントしたらいいかわからない。とてもありがたいことに、自分が大切にしてる人がなくなったことがないから、本当にその人に寄り添うことなんてできないと思っているからだ。だから基本的に何もコメントしないんだけど、でも何も思っていないわけでもないんだよ。
今、34歳になった。これからきっとどんどんそういうことが増えていくだろう。その時に立ち直れるのかなと思う。誰かが一人亡くなってしまったとしても、同じように時間は流れていくし生活はしていかなくちゃいけない。

今ね、妊娠8ヶ月を迎えて私の体の中には一人生命が宿っているんだけど。
もしかしたらこの子を生む時に自分が亡くなってしまう可能性もあるかもしれないじゃない。それがすごく怖くて不安。一人目の時はそんなことも考えなかったんだけどね、大切な人が増える度にまだまだ死ねないって思うよね。人が生まれるってことは、死ぬ可能性もあるってこともっと多くの人に知ってほしいなって思う。

話は戻るけど、鳥山先生はまだまだやりたい仕事、手をつけていた仕事が沢山あったというスタッフのコメントを見て無念だっただろうなって思う。
まだ作品を残したかっただろうに。一緒に作っていきたい人も沢山いただろうに。それでもきっとこの世界に鳥山先生を想って、泣いてくれる人は沢山いて、それは本当にすごいことで。生きているうちにあんなに素晴らしい作品を沢山残してくれてありがとうって気持ちでいっぱいだ。まだ現実を受け入れることはできないし、悲しいけど、私はまだドラゴンボールを読んだことがない。読むことができる。そしてきっとこの世には私のようにこれから鳥山先生の作品に触れることができる人が沢山いるんだ。もう直接感想を伝えることはできないけれど、こうやってずっと作品を生かすことができれば良いなと思った。

私の人生と一緒に歩んできたドラクエ。もう堀井さん一人になってしまった。ドラクエ11は堀井さん、鳥山先生、すぎやま先生3人にとって最後の作品となってしまったけど、ストーリーといい構成といい、キャラクター、音楽、全てにおいて本当に素晴らしい作品で、ドラクエの集大成とも呼べて、子供の時みたいに何度も何度も遊んだし、ドラクエ初心者にもオススメできる作品だった。

ドラクエ12の製作が発表となって堀井さんと鳥山先生で作っていくのかと気になっていたけど、今がどんな状況なのかは全然わからないけど、それでも遺作として発売されたらとても嬉しいな。ファンの勝手な願いだけど、堀井さん頑張ってほしいな。

私はドラゴンボールを読むし、これからもドラクエを、鳥山先生が生み出したキャラクターを愛していきます。

鳥山先生、ご冥福をお祈りします。
天国でどうか笑っていてほしいです。