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海外の成功事例に学ぶ!ユーザーコミュニティ運営のコツとは?

前回、企業がDiscordでコミュニティを運営する時代について紹介しました。

日本でも徐々にDiscordを活用したユーザーコミュニティ運営が浸透しつつありますが、海外、特にアメリカではすでにユーザーコミュニティを持つことが一般的になっています。今回は、海外の成功事例を調べてみましたので、そこから学べるコミュニティ運営のコツを考察していきます。


事例1: LEGO Ideas - 創造性を刺激するコミュニティ

最初の事例は、レゴが運営する「LEGO Ideas」というコミュニティです。このコミュニティは、世界中のレゴファンが集まる場所で、ユーザーの創造性を刺激する仕組みが特徴的です。

作品コンテストで創造性を刺激

LEGO Ideasでは、定期的にテーマを決めた作品コンテストを開催しています。ユーザーは自分の作品を応募し、優秀作品には景品が贈呈されます。このコンテストは、ユーザーの創造性を刺激し、コミュニティ内での交流を促進します。

優秀作品の商品化でモチベーションアップ

コンテストで人気を集めた優秀作品は、実際にレゴの商品として販売されます。これは、ユーザーにとって大きなモチベーションになっています。自分が作ったものがレゴの商品になるだけでなく、売上の1%が制作者に割り当てられるのです。

ユーザーとともに作る共創のコミュニティ

LEGO Ideasは、ユーザーとともにレゴを作り上げていく共創のコミュニティです。ユーザーの創造性を刺激し、優秀な作品を商品化することで、ユーザーのモチベーションを高め、コミュニティの活性化につなげています。

事例2: Duolingo - ゲーミフィケーションと内輪ネタが生み出すコミュニティの活性化

次に紹介するのは、英語学習アプリ「Duolingo」のユーザーコミュニティです。世界中で5億人以上が利用するこのアプリは、ユーザーのモチベーションを高める仕組みが巧みに設計されています。

ポイント制とランキングで学習意欲を刺激

Duolingoでは、学習の進捗に応じてポイントが付与され、ランキング機能で他のユーザーと競争できます。この仕組みにより、ユーザーの学習意欲が高まり、継続的な利用につながっています。

ユーザー同士のサポートで学びを深める

コミュニティ内では、同じ言語を学習するユーザー同士が質問し合い、サポートし合える環境が整っています。ユーザー同士の交流により、学びがより深まり、コミュニティへの帰属意識も高まります。

内輪ネタが生み出す帰属意識

Duolingoでは、公式アカウントからユーザーにしか分からない内輪ネタを発信することで、コミュニティの一体感を醸成しています。また、ユーザー自身も内輪ネタを投稿し、他のユーザーを楽しませることができます。この内輪ネタ文化が、コミュニティへの帰属意識を高めています。

ユーザー同士のモチベーションアップ

コミュニティ内には、他のユーザーのモチベーションを上げる「モチベーター」と呼ばれる存在がいます。モチベーターは、内輪ネタを発信したり、他のユーザーを励ましたりすることで、コミュニティ全体の士気を高めています。

事例3: Adobe Experience League - スキルアップを支援するコミュニティ

最後に紹介するのは、Adobe製品のユーザーコミュニティ「Adobe Experience League」です。このコミュニティは、ユーザーのスキルアップを支援することに重点を置いています。

認定資格の学習コースとスキルの可視化

コミュニティ内には、Adobe公式の認定資格取得のための学習コースが用意されています。ユーザーは、これらのコースを通じてスキルを向上させ、自身の能力を可視化することができます。

豊富な学習コンテンツとコースワーク

Adobe Experience Leagueには、Adobeのエキスパートが作成した学習コンテンツやコースワークが豊富に用意されています。ユーザーは、これらを通じてAdobeソリューションへの理解を深め、スキルを向上させることができます。Adobe公認のエキスパートから直接トレーニングを受けられることも、このコミュニティの大きな魅力です。エキスパートのアドバイスやコツを学ぶことで、ユーザーは効率的にスキルアップを図ることができます。

作品共有とアイデア交換の場

Adobe Experience Leagueでは、Illustratorなどのツールを使うユーザーが作品を共有し、アイデアを交換し合います。ユーザー同士の交流を通じて、クリエイティブスキルを磨くことができます。

イベントとトレーニングで交流を深める

定期的に開催されるライブイベントやインストラクター主導のトレーニングは、ユーザー同士の交流を深める場となっています。他のユーザーとの意見交換を通じて、新しい気づきを得ることができます。

まとめ

海外の成功事例から見えてきたユーザーコミュニティ運営のポイントは以下の通りです。

  1. ユーザーの共通の目的や関心事に基づいたコミュニティ設計

  2. ゲーミフィケーションによるユーザーエンゲージメントの向上

  3. 内輪ネタや共通の話題による帰属意識の醸成

  4. ユーザー同士の交流とモチベーションアップの仕組み

  5. スキルアップを支援するコンテンツや制度の提供

  6. エキスパートによるサポートとトレーニング機会の提供

特に、継続的に使用されるサービスやサブスクリプション型のビジネスモデルは、ユーザーコミュニティとの親和性が高いと言えます。日本でもユーザーコミュニティの重要性が認識され始めています。企業だけでなく個人も、どのようなコミュニティに所属し、どのようなコミュニティを作るかが問われる時代になっているのです。海外の事例を参考に、ユーザーの目的や関心事に寄り添ったコミュニティ運営を行うことが、コミュニティの活性化につながるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。




まとめ

海外の成功事例から、ユーザーコミュニティ運営のコツをまとめると以下のようになります。

  1. ユーザーの創造性を刺激する仕組みを取り入れる

  2. ゲーミフィケーションでユーザーの参加意欲を高める

  3. ユーザー同士のサポートや交流を促進する

  4. 運営チームが積極的にコミュニティに関与する

  5. スキルアップにつながるコンテンツや制度を提供する

これらのコツを参考に、ユーザーの視点に立ったコミュニティ運営を行うことが、コミュニティの活性化につながるでしょう。ユーザーとともに成長していけるコミュニティを目指していきたいですね。

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