チケミー革命:NFTを活用した次世代イベントチケットの世界への旅
2022年6月にローンチした「TicketMe(通称:チケミー)」は、イベントチケットをNFTとして販売できるプラットフォームです。
この画期的なサービスの背後には、早稲田大学の学生でありながら起業家としても活躍するチケ男こと宮下氏がいます。過去にアパレルのECサイト起業と事業売却を実現し、チケミーを創設しました。宮下氏の起業家精神は、物流に関するリサーチャーの経験から生まれました。
コンテナという規格に則り輸送コストを削減することに着目し、同じ考え方をチケットという規格に則ったサービスやイベント販売に応用しました。この発想が、チケミーの基礎を形成しました。
※Iolite(アイオライト) 2024年1月号より
今回はそんな「TicketMe(通称:チケミー)」のサービスの概要や利点を紹介していきます。
チケミーの仕組み
チケット販売の未来形とも言えるチケミーは、一度使用されたチケットの二重消費問題を解決するための技術も開発しています。
従来のチケットシステムでは、チケットが消費された後に再販売されることが可能であり、これが問題となっていました。しかし、チケミーでは、NFTの特性を活用してこの問題を根本的に解決しています。例えば、コンサートで使用されたQRコードチケットが、使用後に再販売されることを防ぎます。これにより、チケットの正当な使用と所有権の保護が実現されます。
チケミーの特徴:手数料の低さとユーザー体験の向上
チケミーの最大の特徴の一つは、業界最安値水準の手数料です。例えば、1000円のチケットを販売する場合、手数料はわずか148円(4.9% + 99円)です。これは、他のプラットフォームと比較しても非常に低い水準です。この低手数料により、主催者はより高い利益を得ることができ、一方で消費者は手頃な価格でチケットを購入することが可能となります。
チケミーとNFT:ブロックチェーンとNFTの融合
チケミーはブロックチェーン技術を基にしながらも、ユーザーにとっては極めてシンプルな体験を提供します。特にウォレットの必要なしにメールアドレスだけでログインし、ウォレットが自動的に生成される仕組みは、Web3やブロックチェーンに慣れていないユーザーにもフレンドリーです。
チケミーでは、暗号資産だけでなくクレジットカードでの購入も可能です。円決済が可能なため、NFT購入のハードルは大幅に下がります。これにより、NFT市場へのアクセスがより広い層に拡がることが期待されます。
また、ブロックチェーンはポリゴンブロックチェーンの活用により、ガス代を抑えた取引が可能になっています。さらにマルチチェーン対応として、日本の渡辺創太氏が推進するアスターネットワークとの連携により、チケミーの機能はさらに拡張を予定されています。これにより、ユーザーにとってはより柔軟で安全なチケット購入体験が提供されます。
NFTの透明性とユーザー体験の向上
ブロックチェーン上でのコード履歴の可視化により、ユーザーは自分のイベント参加履歴を蓄積し、これがコアファンであることの証として機能します。これは、イベント主催者やインフルエンサーにとって有効なマーケティングツールとなり得ます。NFTの透明性は、より個人化された体験を提供し、ファンとの関係を深めることに貢献します。
チケミーは、インフルエンサーや個人発信者にとっても有効なプラットフォームとしても機能しつつあります。ファンパス(≒応援チケットNFT」)という形で限定NFTを発行し、ファンからのサポートを受けることができます。これは、従来の個人発信活動の収益化に新しい道を開きます。
まとめ:チケミーの今後
チケミーは、単なるチケット販売プラットフォームではなく、NFTの力を活用してイベント体験とマーケティングの新たな可能性を開拓しています。ユーザーにとって親しみやすいインターフェースと、イベント参加の記録や応援の形としてのNFTの利用は、デジタル時代のエンターテイメントの新しい形を示しています。
チケミーのようなプラットフォームは、テクノロジーとクリエイティビティの融合により、これまでにないユーザー体験を提供しています。この革新性は、今後のイベント業界やファンカルチャーに大きな影響を与えるはずです。チケットの購入だけでなく、ファンとしての応援や支援の形としてもNFTが利用されることで、ファンとクリエイターの関係はより密接なものになります。
チケミーの取り組みは、NFTという新しい技術を活用することで、従来のビジネスモデルに新たな息吹をもたらしています。このようなイノベーションが、日本のエンターテイメント業界だけでなく、世界中の多くの市場に新しい風を吹き込むことを期待しています。
最後に、私自身もチケミーを利用することで、イベントチケット販売の新しい形を体験してみたいと思います。興味を持った皆さんも、ぜひ、一度チケミーを体験してみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
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