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AI技術の課題とは? 日本での普及率は○○%

今回は、書籍『AIと競争する新時代の農業戦略』の出版を記念したブログの第3弾「AI技術の課題とは?」をテーマに、農業×AI技術の未来を紹介していきます。

今回の内容は音声でお話した内容を抜粋して紹介しています。
併せて音声も聞いてみていただけると幸いです。

前回までは、この書籍の第1章「農業のこれから」について触れました。今回のテーマは「AI技術の驚異的な進化とその背景」です。

AI技術の課題と誤解:ブラックボックス問題

人間の知能の原理を解明し、それを工学的に実現するという人工知能は、まだどこにも存在しない。したがって、「人工知能を使った製品」や「人工知能技術を使ったサービス」というのは実は嘘なのだ。
嘘というのは少し言い過ぎかもしれない。人間の知的な活動の一面をまねしている技術は、「人工知能」と呼ばれるからだ。

人工知能は人間を超えるか(松尾豊 著)

松尾先生は、「人間の知能の原理を解明してそれを工学的に実現するAIはまだどこにも存在していない」との見解を示しています。現実の世界で「AI」と称されるものの多くは、実際にはAI技術を用いた製品やサービスです。この点を明確にするため、本書では「AI技術」という用語を使用しています。

「AIが、……する」ではなく、「AIで、……する」AIビジネスにかかわる人間は、「AI」を一人称の主語として使わない。彼らは「AI〝が〟予測する」とは言わず、「AI〝で〟予測する」という言い方をする。 これは「インターネット〝が〟メールを送る」と言わずに「インターネット〝で〟メールを送る」と言うのと同じことだ。AIは、火や電気やインターネットと同様で、単なるツールでしかない。

いまこそ知りたいAIビジネス(石角 友愛(著))

シリコンバレーの最先端AI技術を数多くの日本企業へ導入支援している石角友愛氏は、このようなAIの擬人化がビジネスの機会を見逃す可能性があると指摘しています。

本書では、AI技術に関する課題と誤解を3つに分けて紹介しています。その中でも、最初に触れられているのが「ブラックボックス問題」です。たとえば、農業の現場でAI技術を活用すると、結果は出ますが、その結果がなぜ出たのかを説明できないのがこの問題です。結果が良ければそれで良いのですが、もし結果が悪ければ、どのように改善すれば良いのかを誰も答えられないという問題が生じます。

AI技術の活用とその注意点

このような背景から、AI技術を理解し、それを活用することが重要になります。「AI Driven」という伊藤上一さんの本でも指摘されていますが、Generative AIは間違いを頻繁に犯します。そのため、専門的な知識を持たずにこれに頼ることはリスクがあります。
私自身、AI技術を農業に導入し、実際に使用してきた経験から言っても、この問題は存在します。その間違いを理解し、AI技術を効果的に活用するには、その分野の深い知識が必要です。

AI技術の未来とその体感

ですから、まず自身の専門分野でAI技術を使用し、そのレベルを把握することが重要だと私は思っています。第2章では、現在のAI技術のレベル感や、その人気の理由について詳しく解説しています。それを知ることで、自分の立場からどのようにAI技術を活用できるのか考えるきっかけを提供してくれます。
最後に、日経クロストレンドの調査によれば、2万人のビジネスパーソンのうち、実際にチャットGPTを利用している人はわずか906人、約5%だけだったという事実があります。

これは、今後のAI技術の進化を体感するためには、早期にその利用を始めることが重要であると示しています。

まとめ

今回は、AI技術の定義、課題、そしてその未来について考察しました。AIとAI技術の違いを理解し、AI技術のブラックボックス問題を明らかにしました。さらに、その問題を理解し、専門的な知識を持ってAI技術を活用する重要性を強調しました。そして最後に、早期のAI技術の利用が、その進化を体感し、活用するために重要であることを示しました。

AI技術は、今後ますます我々の生活のあらゆる面で重要な役割を果たしていくことでしょう。だからこそ、自分の立場からどのように活用できるのか、そしてそれが自分の業務や専門分野にどのように影響を与えるのかを理解することが、ますます重要になってきます。

次回は第3章の農業用プロンプト文を具体的に紹介していきます!
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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