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どんな生活をしているとフレイルになりやすいのか?

本日も「臨床BATON」にお越しいただきありがとうございます!
438日目を担当します、ミッキーです。

僕のブログでは日々リハビリを行っている中で、感じたことを共有していく、疑問に思ったことを調べて共有していくといったものになっています。

▢はじめに

僕は生活期のクリニックで働いています。
そのなかで、骨折や頚髄症などの整形疾患を患った70代の患者様で驚くほど、ADL・IADL能力が低下している方のリハビリを担当したことがあります。

そうした患者様に接する中で、病前の生活を聞くと「普段、外出する機会が少なかった」「定年後(退職後)・仕事を辞めてからは人と接する機会が少なかった」という患者様が非常に多い印象があります。

そのためどんな日常生活を送っているとフレイルになりやすいのかな、という疑問を持ったので共有していきたいと思います。

ちなみに以前、フレイルの特徴と予防についてブログを書いているので併せて読んでいただけると嬉しいです。

要介護・廃用症候群を考える⑤ フレイルの特徴と予防について考える|脳外ブログ 臨床BATON (note.com)

▢フレイルとは

上記のブログでも書いていますがフレイルについて簡単に記載しておきます。
 
フレイルの定義は以下のようなものです。

「加齢に伴う症候群(老年症候群)として多臓器にわたる生理的機能低下やホメオスタシス(恒常性)低下、身体活動性、健康状態を維持するためのエネルギー予備脳の欠乏を基盤として種々のストレスに対して身体機能障害や健康障害を起こしやすい状態」を指すことが一般的である。

葛谷雅文:老年医学におけるSarcopenia&Frailtyの重要性.日老医誌 46 : 279―285, 2009
葛谷雅文:老年医学におけるSarcopenia&Frailtyの重要性.日老医誌 46 : 279―285, 2009. より改変

ここからフレイルとは健康と要介護の間の状態であり、要介護の手前であることがわかります。
 
また、フレイルは3つの面があると考えられています。
3つの面とは身体的フレイル、心理・精神的フレイル、社会的フレイルの概念です。

西原恵司,荒井秀典,健康長寿社会におけるフレイルの考え方とその意義,予防医学,第60号,2019,1,9-13

この点からフレイルは身体的、心理・精神的、社会的な視点を持ったより広い考えであることがわかります。

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