ロシアやウクライナは恵まれている
ロシアやウクライナが穀物の輸出大国だという話を前回書きました。
小麦の輸出量はロシアが世界一、ウクライナは4位。この2つの国だけで、世界全体の輸出量の3割を占めています。小麦のほか、大麦やトウモロコシも世界有数の生産量を誇ります。
なぜそんなに生産量が多いんでしょうか。
その答えは土にあります。
ウクライナからロシアにかけて広がる穀倉地帯。その地域の土壌はチェルノーゼムと呼ばれています。
チェルノーゼム
中二病を患っている人が飛びつきそうな、なんだかカッコいい響きですね。
チェルノーゼムは現地語で「黒い土」という意味です。世界一肥沃な土壌として知られているので、聞いたことがある方も多いのでは?
種をまけば勝手に育つ。肥料を入れなくても毎年作物が収穫できる。そんな夢のような土壌、それがチェルノーゼムです。
なぜそんなに肥沃なのでしょうか。
その理由は気候にあります。あのあたりの平均降水量は、日本の半分以下。雨が少ないので森よりも草原が多いです。
草が枯れて土に戻る。それを何百年何千年と繰り返して腐植が溜まっていきます。その腐植が豊かな土壌の元です。
冬には雪が土を覆うような涼しい気候なので分解は進みにくく、土に養分が蓄積され続けていきます。雨が少ないため流亡しないこともプラス要素。
そうして長い年月をかけて養分を蓄積しまくったのがチェルノーゼムというわけです。
日本の火山灰土・黒ボク土も同じような性質をもった土ですが、気温が高いので腐植が分解しやすく雨が多いので養分が流れてしまいます。黒ボク土もいいセンいってるんですが・・・惜しい。
そんな最高の土壌チェルノーゼムで栽培をしてみたいと誰しもが憧れますが、それは叶わない夢です。諦めましょう。
僕からみれば黒ボク土ですら羨ましいですよ。
肥料の保ちがよくて、水はけもよくてサラッとしていて扱いやすい、それこそ憧れの土壌です。
けど現状を嘆いたってしょうがない。目の前にある環境でなんとかやっていくしかありません。
肥沃な土が腐植の蓄積で出来ていると分かってるなら腐植が溜まるように土を育てていけばいい。チェルノーゼムには届かないけどその土壌が目指すべき頂点に向かって土をよくしていけばいい。
そう思えるなら、どんな環境でも農業はできます。
「こんぼう」と「皮のよろい」
しか装備していなくても、レベル50あればゴーレムだって倒せます。
僕はがんばりますよ。
みなさんもがんばってみませんか?
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