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展覧会2箇所感想 光のあと@ギャラリーRetara/自己像の幻視@FAbULOUS

昨日、とある展示を2つ見てきました。以下では、自分自身が感じた「何か」を感想文的にお届けします。1つは「光のあと」@ギャラリーRetara、もう1つは「自己像の幻視」@FAbULOUS(ファビュラス)。両方とも「何か」を感じましたし、勉強になりました。

1.光のあと@ギャラリーRetara
まず「日本画」から見たのですが、「日本画ってすげー!」
色彩(落ち着いてる感じ)と質感(ざらつき)がすごくマッチしていて、まず目にそういう印象が飛び込んできました。石の粉?があんな色になるのか・・・と、良い意味で妙な不思議さがある感じ。色彩と元の素材の関係が、私自身の脳内であまりフィットしてこない、これはあまり日本画を見ていない自分だからかもしれませんが・・・。「なんか不思議?謎めいている?」・・・あと、キャンバス全体が同じ色でも、そこに何かを描くことで、まったく色が違って見える感じもしました。
・・・と、その次に「写真作品」を拝見。「うわー、写真ってクッキリだわ」・・・と当たり前のことを再認識。日本画を見た後だからそう感じたんだと思います。ご本人の解説も聞き、さらにキャプションを見て、スッキリしました。展示とは関係ありませんが、今自分自身が取り組みつつある先品はアブストラクトな写真、写真はクッキリしているんだけど、それをアブストラクト的に(曖昧に)したいっていう気持ちってなんなんだろ?と考えさせられました。じゃ絵を描けばいいじゃんってとある人から言われたことを思い出します。
・・・と、ここで今展に戻り、テーマ?のようなものは、日本画作品と写真作品とで似ているようではありますが、手法の異なる2人の展示・・・ということで、なんだか目を再起動しないと、何を見ているのかがわからなくなる感じが非常に良かったです。そういう意味では、テーマが同じようであっても手法が異なると「別物」のに見えましたが、それがまた作品同士の良い関係になっており、絵画と写真が共存する空間、ラインで仕切られているわけでもなく、仕切られていないわけでもない(会場を半々に区切ってました)、なんと言うか、あまり単独のジャンルの作品展示では味わえないものを味わわせていただきました。感謝!


2.自己像の幻視@FAbULOUS(ファビュラス)
何度か、数作品だけ、見たことがありました。私的観点で一言で言うと「The 肉片」。最初は、小さな塊状の作品だったので、そのときに「肉片」に見えた次第。最近見たものでは、四角く整った形状のものもありました。それは「肉片」というより「肉」でした。ただし、「肉」というワードだけだと全体を表しきれない感じもしていて、なんというか、肉にいろいろなものが付加された?感じ。何が付加されたかは、見る人によって変化しそうな気がします。ちなみに、私自身はそのタイトルになっている「自己像」という言葉に引っ張られたこともあるのでしょうが、「誰かの肉」ではなく、「私の肉」だと自分自身に向かってくる感じがしました。私の肉と言っても、肉は肉だけではなく、身体、脳内、気持ち・・など、言葉で表せないような「肉」と化していると感じました。
このように剥き出しの形状か、四角く整えるか、によって、大きく見え方が異なってくることに驚きました。あらためて、形って重要なんだだなと勉強になりました。
もう一つ、スーパーに並んでいる肉そのものよりも、作られた肉の方がリアルに見えるってのも不思議でした。なんだろ?・・・作り手の魂がこもっている?あと、題材となっている(と予想している)「肉」「血肉」ってすげーなと。身体に関わる部分だからでしょうか・・・。今回は、近くで鑑賞することができない会場でしたが、遠くから見ても、ざらざらとつやつやが共存しているような質感に見えました。また、色彩的には、ピンクか?茶色か?赤か?・・・などと、色がぱっと見ではわからなくて、これが「色が深い」ってことなんだろうか、と。このようなものを見せていただき、感謝!


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