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半側空間無視[表象障害説]

お疲れ様です。はらリハです。

本日は…
半側空間無視:半側空間無視のメカニズム…表象障害説」について解説します。

http://www.neuropsychology.gr.jp/journal/archive/1995_11_02_03.pdf

※ 引用、参考書籍

表象障害説

 簡単に説明すると…

思い出したイメージについて述べる際にも半側空間無視が生じる

 です。

 この病態についてはBisiachらが報告しています。

”患者は左側の外空間や自身の半身を認知しておらず、彼の意識の中では表象は右半分に限られているのである”と述べている。
→右半球損傷例では患者のよく知っている情景(ミラノ大聖堂広場、自分の部屋等)を思い出しいて記述する際に、みる場所をある点に固定したときにもその点とは異なる点から記述した時にも、左側に位置する対象を欠如して記述することが明らかとなり、他の実験的研究も根拠として、Bisiachらは半側空間無視の表象障害説を唱えた

Bisiachら

 これは…

「ミラノ大聖堂広場をよく知っている半側空間無視を発症した患者さんに、AとBのいずれの方向を想定して、広場の細部について述べてもらった際に、どちらも右側を思い出しやすく、左側は思い出しにくい」

 という、想起したイメージ上で無視が生じることを報告しています。

 本人にとっては、見慣れた風景であり一度描けていたものが、左空間に切り替わった瞬間にまるで見えていないかのような描き方をしたそうです。

 つまり、脳の中にイメージ(表象)した地図を描くときに、常に左側が欠けるという考え方が『表象障害説』です。

 この説の証明は難しく、無視症状の大半はこの説によらなくても説明可能な点が問題と石合らは述べています。

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