卒業制作

大学時代の夢は作曲することであった。
4年間の最後に良い曲を書くことができた。
卒業から数年間は地元で所属できるバンドを探したり、その曲をあたためていた。
しかし、転職するにあたって資格を取るためにそれらの活動が止まってしまった。

それから時が経ち、昨年の夏。
引越し後は仕事のペースが落ち着き、仕事後にも何か別の活動をすることができるようになった。
職場5分圏に住む利点である。

数万円かけて機材を買い込み、ついにその曲を仕上げた。
ついでに過去の良作を作り直したり、さらに1曲新しいものも作った。
計4曲。

東京への引越しが迫っている。
作曲の趣味には一区切りをつけようとしている。
東京の賃貸で楽器を使う気はない。

しかし、楽しい。昨日も作業開始から時計も見ずに、気がつくと3時間経っていた。
この趣味を失うのはなんとも惜しい。

次の作業は作詞である。難航している。
中学高校と野球に明け暮れた人間である。
歌詞を書こうにも読書量や執筆経験が無さすぎる。

しかし、今年中には歌まで入れて完成させようと思っている。
それで作曲の趣味はひと段落をつけようと思う。

田舎にいると、そんな趣味を分つような人がいなくて寂しい。
同年代どころか、年下の同僚に子供が産まれている。


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