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ちゅうちゅうひとかいな


何の因果かは不明なんですけど、この前ちょっと気になって、ハツカネズミのことを調べたんですね。魔が差したのでしょう。それで名前の由来を調べたら、妊娠期間が二十日だからハツカネズミと呼ばれるようになったらしいですね。なんとも安直なネーミングですが、世の中というのは得てしてそういうものなのでしょう。

それにつけても、たったの三週間で出産するというのは、何とも慌ただしいですよね。放送業界でいうところの「撮って出し」みたいな感じです。ただ、この場合は出産なので「出して取り」といった方が正しいかもしれません。倫理的に正しくない方向に傾きそうなので、ハツカネズミの安産を祈ります(どういうこっちゃ)。

そんなハツカネズミに対して、人間の妊娠期間は十か月ぐらいなので「トツキニンゲン」です。ドツキ漫才みたいで良いですね。そこはかとなく惹かれます。ハツカネズミとトツキニンゲンは妊娠期間には大きな隔たりはありますが、同じ地球に居を構える生物であることには変わりません。隣人愛が飛び散ります。

もし何かの間違いでハツカネズミと遭遇することがあったとしても「貴方の妊娠期間は短すぎませんか?もっと悠長に構えても良いのではありませんか?」と疑問を投げかけるのは自制したいものです。目の前のハツカネズミが「疑問・質問なんでもござれ!」というタトゥーを入れている場合は話は別ですが。ネズミであろうが人間であろうが、感情の溜め過ぎは厳禁です。貯め過ぎた現金はこちらで預かりますのでご心配には及びません。

また、まかり間違っても、ハツカネズミに対して母子手帳を見せびらかすのはやめましょう。彼らはどう足掻いても母子手帳を手に入れることはできませんからね。種族の壁は手帳によって遮られているのです。人間の崇高な精神をもってすれば、母子手帳を印籠のように掲げることは抑制できるはずです。貴方の人間性の発露になんとなく期待しています。

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