アンパンマンの頭の中身はあんこじゃなくても構わない


アンパンマンの頭の中には、あんこがたっぷり詰まっています。ですが「中身はあんこじゃなければいけない」という決まりがあるわけではありません。あんこ以外のものを頭の中に入れても大丈夫です。黒柳徹子のように頭の中に飴を入れても良いし、韓国映画のように頭の中に消しゴムを入れても良いのです。「でも、アンパンマンっていうぐらいだし、本当はあんこじゃなければいけないんじゃないの?『平服(私服)でお越し下さい』と書かれているから平服で行ったのに、周りは皆スーツを着ていて恥をかくパターンじゃないの?」と疑心暗鬼になっている人もいるかもしれません。おそらく、就活中にトラウマを植え付けられたのでしょう。かわいそうに。貴殿のご活躍をお祈り申し上げます。

実際のところ、アンパンマンの頭の中は、あんこじゃなくても一向に構いません。アンパンマンはあんこの代わりに、カレーやクリームを頭の中に入れたこともありますし、パンの代わりに餅や中華まんを使ったこともあります。もはやなんでもはめどアリです。「いやいや、彼はれっきとした働きアリじゃよ。ホッホッホ」というジャムおじさんのお墨付きも頂きました。老人の言、有り難し。

ただ、中身があんこではない場合、本来の力を出すことはできません。中身があんこじゃなくても普段通りの力が出せるのであれば、あんこの立場がないのです。あんこも伊達や酔狂でアンパンマンの頭の中に詰まっているわけではありません。想像してみて下さい。ある日、急に上司に呼び出されて「あんこ君、来月からパンの頭の中に異動することになったから、そのつもりでいてくれたまえ」と言われたら、頭の中が真っ白になってしまうでしょう。あんこが白い状態から本来の色である黒い状態に戻るためには、色抜き(息抜きのようなものだろう)という工程を経なければなりません。色抜きについては片手間に調査中です。

ちなみに、アンパンマンは、普通の小麦ではなく「黄金の小麦」を使ったこともあります。黄金の小麦なるものがよくわかりませんが、ジノ・ヘルナンデスあたりに訊けばわかるのではないでしょうか(『キャプテン翼』に登場するキャラクター。「黄金の右腕」と呼ばれている)。黄金の小麦の効果は凄まじく「元気200倍」という驚異的な倍率を記録しています。アンパンマンは黄金の小麦の味が忘れられないらしく、夜な夜な荒野をさまよっているという噂がジャムおじさんのツイッターで呟かれているようです。敵は身内にあり。

それにしても「元気○○倍」の元になる数字はどれぐらいなのでしょうか。たとえば、元の数字が0.1だった場合を想定してみましょう。この場合、元気が100倍になったとしても、0.1×100で元気値は10になります。おそらく、その辺で昼寝をしているモブキャラの元気値とそれほど変わらないのではないでしょうか。むしろ、昼寝をして体力が回復しているので、モブキャラの方が元気である可能性が高いです。モブキャラに足元をすくわれないことを元気に祈ります。



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