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ドラえもんの頭の良さはドラミの3分の1


ドラえもんというキャラクターの設定として「ドラえもんの頭の良さはドラミの3分の1」というものがあります。「国民的漫画の主人公なのに、知能は妹の3分の1しかないのかよ。もっと優遇してあげればいいのに。ついでに俺の給料も上がるといいのに」という意見もあるかもしれません。ですが、知能が3分の1というのはマシな方なのです。給料のことは知りません。

知能以外の項目に目を向けてみるとその差は歴然です。例えば、ドラミのパワー(エネルギー)は1万馬力なのですが、ドラえもんのパワーは129.3馬力しかありません。なのでドラえもんは、ドラミの77分の1のパワーしかないのです。このことに比べれば、知能が3分の1であることなど取るに足らない瑣事でございます。匙を投げて、素直に負けを認めるのが得策です。

ドラえもんの知能の低さが目立たないのは、のび太という存在が側にいるからに他なりません。例えるならば、小太りの人が肥満体の人の隣に立つと痩せて見えるのと同じです。のび太は、ドラえもんを遥かに下回る知能の持ち主として世に知られています。のび太は小学4年生なのですが、その知能は小学2年生程度と判定されているのです。

のび太の知能測定を行ったのは「天才教育研究会」という団体です。よくわかりませんが、平成教育委員会みたいなものだと思います。天才教育研究会の信憑性には一抹の不安が残りますが、天才と付いているのでおそらく大丈夫でしょう。天才という言葉は、あらゆる難局に対する免罪符なのです。事あるごとに「天才ですから」とのたまう桜木花道が好個の例ですね。

ただ、ドラえもんの知能が低いといっても、それはドラミと比べての話です。ドラミというのは、たとえるならばメジャーリーガーのような存在です。メジャーリーガーと少年野球チームの補欠を比べるのは酷というものでしょう。そもそもドラミという超高性能ロボットと比べること自体が間違いなのです。相手が悪いのよ。

ドラえもんはドラえもんで、それなりに優秀なロボットであることは疑いようがありません。腐っても鯛というか、壊れても猫なのです。安心して成仏しておくんなせぇ。 ちなみに、ドラえもんには「ウルトラスーパーデラックスコンピューター」という電子頭脳が埋め込まれています。よくわかりませんが、ハイパーメディアクリエイターのようなものでしょう。

ドラえもんはロボットでありながら、魂や死という概念を理解しています。人間の感情を理解しようとする姿勢、人間の世界に溶け込もうとする態度は他のロボットの模範になり得ます。そんなドラえもんに対して「お前はドラミよりも知能が低い」と糾弾することに意味はあるのでしょうか。たとえ頭がテカテカでも、冴えてピカピカでも構いません。「それがどうした」と笑い飛ばせる心の強さこそが、ドラえもんのドラえもんたる所以なのです。


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