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サファリゾーンの「ぼったくりキャンペーン」のえげつなさ


初代ポケモンには、サファリゾーンという施設が存在します。現実世界における富士サファリパークのようなものです。サファリゾーンでは、入場料の500円さえ払えば、ゾーン内に生息するポケモンが取り放題になります。カビゴンに匹敵するほどの太っ腹ですね。ですが、この施設を手放しで称賛することはできません。なぜなら、サファリゾーンは「ぼったくりキャンペーン」を大々的に行っているからです。

ぼったくりキャンペーンとは「トレジャーハウスに辿り着いた人にひでんマシン(なみのり)をプレゼントする」というものです。「なんでそれがぼったくりなの?ぼったくりどころか大盤振る舞いじゃん」という意見もあるでしょう。チッチッチ(ゆびをふる)。そんなアナタはまんまと騙されています。相手がゾロアークだったらどうするつもりなのですか?

サファリゾーンには守らなければならないルールがあります。それは「サファリボールを使い切るか、500歩以上歩いたら終了」というものです。このルールを上手く利用しているのが件のぼったくりキャンペーンです。エリア3にあるトレジャーハウスに辿り着くためには、400歩は歩かなければなりません。この時点で5分の4(500歩中の400歩)を消費することになります。これはかなりキツいです。たとえるならば、FF3のクリスタルタワーぐらいキツい。ゲームのたとえにゲームを持ち出すという愚の骨頂。

トレジャーハウスに着く前にサファリボールを使い切ったら強制終了になってしまうため、せっかく珍しいポケモンに遭遇しても、ボールを気軽に使うことはできません。余ったボールは没収されてしまうため、次回に持ち越すことは不可能です。サファリゾーン側の狙いは「客をめったやたらに歩き回らせて、余ったボールを再利用する」ことにあるのです。なんとも阿漕な商売ですなぁ。

最もおいしいパターン(サファリゾーン側にとって)は「トレジャーハウスに辿り着くことができずに時間切れ。さらにボールも大量に余る」です。サファリゾーンには、ひでんマシンというエサに釣られて散財した客達の怨嗟が渦巻いているのです。オンキリキリバザラウンハッタ。サファリゾーンに棲むポケモンよりも、コンクリートジャングルに棲む人間の方が何倍も恐ろしいのです。


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