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ドラえもんの身体構造について


ドラえもんの身体は、とにかく頑丈です。ドラえもんは、かなり高い場所から落下したことがあるのですが、頭が少しへこんだだけで、コンピュータには何の異常もありませんでした。落下という大きな衝撃を受けても、精密機械には全く影響がなかったのです。これは驚きですね。おそらく、地面に落下する直前に、何らかの方法(便利な表現)でコンピュータの位置を変えたのではないでしょうか。

戸愚呂兄ですら脳みそを自由自在に移動させられるのですから、ドラえもんなら朝飯前でしょう。「戸愚呂兄の実力を随分と低く見積もっているんだな」という意見もあるかもしれませんが、全くもってその通りです。不等号で表すならば、ドラえもん>>>ジャイ子>>戸愚呂弟>>>>>>>>>戸愚呂兄となります。図らずもジャイ子の強さが浮き彫りになりました。

ただ、いくらドラえもんの身体が頑丈であるとはいえ、身体へのダメージを完全になくすことはできません。そもそもダメージというのは、身体への債務です。基本的に、身体へ蓄積された債務を帳消しにすることはできません。ですが、自己破産を行えば、負債をチャラにすることができます(自己破産の利用回数に制限はない)。ただ「身体の自己破産」は一度しか行えない上に、非可逆的なのでお勧めはできません。うーむ。

話を元に戻します。ドラえもんは、誰かに殴られた場合(主にジャイアンだが)、目の周りにアザができたり、頭にタンコブができたりします。このような描写を見て「なんだ。ドラえもんもちゃんと痛みを感じるんだ。ただのどら焼き中毒野郎だと思っていたよ。なんだか安心した」という意見もあるかもしれません。しかしながら、アザやタンコブができているからといって、それが痛みを感じている証明にはなりません。たとえるならば、反省文を何枚も書かされても、イタズラを繰り返す生徒と同じです。「反省文を書く=反省している」ではないのです。

考えてみて下さい。仕事でミスをした人が、怒られているときに笑みを浮かべるでしょうか(結構いる)。ミスをした人間というのは、俯き、肩をすぼめ、か細い声で応答するのが通常の反応です。そのように振る舞うことが要請されているのです。ドラえもんも、その要請に素直に応じているに過ぎません。アザやタンコブという漫画的記号(わかりやすい記号)に騙されるのは愚かです。愚かではあるが、戸愚呂ではありません。そこに救いがあります。酒はダメなんでオレンジジュースください。


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