2016年7月 不眠が続く

7月初め、上司の言動がきっかけで、同僚が退職することになった。この同僚とは何年も二人でやってきた仕事だし、少人数の職場でこの同僚が抜けるのはかなりの痛手になる。
このできごと以来、2ヶ月近くひどい不眠が続いた。夜寝付けない、細切れで目覚める、目覚めたときにはこのできごとのことを考えている、朝起きられない、という状態が続いた。
同僚が退職を決意するきっかけとなった上司の言動の不用意さが、自分が病気をしたときの上司の言動に重なり、再び怒りがよみがえってきてしまった。なんであの人はあんなことを言うのか、と黒々とした気持ちに飲み込まれていた。

退職する同僚やその周囲への気遣いにも気力を削られ、それらにまつわることがいっときも頭から離れないような状態が続いた。
この間、ひどい腰痛にも見舞われ、頻繁に鍼に通うようにもなった。

9月初めまで不眠が続き、あまりにも体調が悪いので数日休みをもらった。
休みに入る前に上司と二人で話す時間をもった。上司が泣いてばかりで、伝えるつもりだったことは結局伝えられなかったけれど、上司が考えなしに同僚にことばを放ったということはよくわかった。この人に怒りを募らせてもあまり意味がないことがわかり、徐々に不眠の症状がおさまった。

9月下旬、批評家のトークイベントに行く。
書くことの大切さを繰り返し説かれた。
・自分が何を考えているのかを、書くことで初めて知ることもある
・書いてみないと自分が何を考えているかわからない
・書くということは、自分が考えていることを認識している行程
・本当に真剣に書いたら決着がつくから、書いたことを忘れる
私が今書くべきことはなんだろうと思いを巡らせると、自分の中にしつこく渦巻く黒々とした気持ちに行き当たる。他のことが考えられない。

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