2015年10月 検査結果の連絡

自宅近くのHクリニックに検査結果を聞きにいく予定だった10/8(木)の前日、知らない番号から携帯に着信。仕事が休みの日で、午前中、自宅で料理をしていたときだった。

「あ・・・」といやな感じがしながら出ると、HクリニックのK医師。
この日はHクリニックは休診日で、K医師は大学病院の外来を担当している日だ。
着信した電話番号は、大学病院の外来のものだった。

「9/30(水)の組織検査の結果が残念ながらよくなかった」とのこと。「初期のがん」「early invasive carcinoma(初期の浸潤性の腫瘍、carcinomaとは上皮細胞からなるがんのことだそう)」だという。
明日10/8(木)は予定どおりHクリニックに行き、検査結果についてもう少し詳しく聞かせてもらえるとのこと。
10/9(金)には大学病院の外来に行くことになった。大学病院の外来では、患部の検査や転移の有無の検査もしていくとのこと。大学病院に行ったあとはその日のうちに職場とも相談するようにと言われた。「けっこう急ぎなんだな」と感じた。

これらのことを伝えるK医師からの電話は数分だった。
あまりに驚いて、自分の口からもれるのは「おお・・・」「あぁ、そうですか・・・」とずいぶんと軽いリアクションで、そのことにも驚いた。
自分のことなのに、自分のことじゃないみたいなある種の軽さ。大きなできごとが起きたときって、こういう反応を示すのか・・・と他人事のようだった。
ただ、言われた瞬間から自分が「がん患者」になってしまったみたいで、病気の威力を感じる。「がん」ということばの重さよ。

台所の窓から秋晴れの青空が見えた。
震災のときに東京で大きな揺れに見舞われて、同僚たちと職場の建物の外に避難したときも、すっきりと晴れた青空を見上げたのを思い出した。
窮地に立たされると、天を仰ぐのか。

すぐに夫に電話すべきか迷ったが、私が休みのときはたいてい昼休みに電話があるので、それまで待つことにした。

昼休み、夫から電話があった。
驚いていた。「大丈夫だから」と何度も言っていたが、そうなるよな。
弁当がおいしかったとのこと。翌日の弁当には、この日の午前中に作っていた揚げ春巻を入れた。

午後には、医療費のこと、保険のこと、舌がんの大まかな情報を調べた。

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