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おとぼけ日記 その16


ここのところ睡眠があまり芳しくないので、朝8時に目が覚めた。いつもより2時間ほど早く起きてしまったので、なんだか物足りなさを抱いた。
二度寝をするには眠気が足りないので、溜まっていた洗濯物をカゴから取り出して洗濯機に入れ込む。洗い終わるまで一時間弱ほど時間があるので、その間に部屋の掃除をする。こちらも普段よりも入念にする。意外と埃がたまっているいることに気が付く。この面倒なことを後回しにする習慣もそろそろ変える必要があるのかもしれない。

古物商の営業許可申請書を取りに行く

今日は警察署で古物の申請書を貰って、取得までの流れを説明してもらった。誓約書や略歴書などを合わせて4点ほど必要らしい。詳しいことはまた別の機会に書こうと思う。

暇つぶしに古本屋へ向かうことにする

思いのほか説明にかかる時間が短かったので、時間がを持て余してしまった。このまま家に帰っても良かったのだが、せっかく一日休みが取れたのだから近場の古本屋にでも行ってみようかとふと思い立つ。
最寄りのJRの駅から山陽本線岩国行の電車で30分のところにある古本屋はどちらかと言えばリサイクルショップのような構えとなっている。だが、中へと足を踏み入れると所狭しと積まれた本の山が迎え入れる。

分け入っても分け入っても本の山

とは正にこのことじゃないか。
こちらを掘れば、あちらを掘る。とにかく背表紙に目を走らせる。
ここでしか手に入らない本を求めて、最大限自分の手と目を動かす。
澁澤龍彦の「胡桃の中の世界」(昭和49年 青土社発行)を棚から引っ張り出す。
透明なカバーがかかっているので状態は比較的良好。だが、初版ではないのでしぶしぶ棚に戻した。
次に、山積された本の下の方にあった英語の文法書を手に取る。そのために少しずつ本を別の場所に移す。崩すことのないよう細心の注意をはらって。
ペラペラと頁をめくると中から一枚のポラロイド写真が出てきた。
渓谷にある小高い滝を上の方から撮影しているものだ。
風情がある写真を撮れることを羨ましく思った。

結局はこの本と「橋のない川」という映画のパンフレットを購入した。

別に中身を気に入って購入したわけではない。だが、一枚の写真からかつての持ち主の気配が伝わり、100ページほどの教科書がひとまわり厚く感じられた。

帰りの電車にて

心地よい疲れを覚えて頭がぼんやりとしていたが、手にした本に目を通しながら(もちろん頭には入ってこない)ときおり車窓から海を眺める。
ほどよい日差しを浴びた水面は底に生えた海藻が見えるほど澄んでいた。

さりげない風景ではあるが、疲れた人間にとっては何よりの薬になる。

いや~。良い一日でした。たまにはこうするのもありですな。

では。また今度。






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