さむね

【色の基礎】#1 色の関係と選び方【塗り編】


こんにちは能登です


今回は色塗り編、第一回ということで

色の基礎について解説していきたいと思います


色は使うものによって相手に与える印象や感情を変えたり

また作品の完成度の決め手の1つとなるものです


そんな絵にとって大事な役割を担っている色彩ですが

色選びや思うような塗りができなくて悩んでいる方も多いかと思われます


しかし、色彩のセンスとはあくまで

知識や経験の上に成り立っているもので

色について学んだり、自分で色々試すことによって磨くことができます


この記事ではそんな色の基礎的な知識から

具体的な色の選び方、色が与えるイメージ

などを紹介しておりますので

是非一読していただけましたら幸いです!


※動画版です

1、色って結局なに?


あなたはなぜ色を塗るのか

ということを考えたことがありますでしょうか?


「モノクロの絵だと寂しいから」

「色がついている絵のほうが鮮やかで綺麗だから」


と、理由はたくさんあるかと思います!


これはどれも正しいですが

色の本質の観点からいうと少しずれているかなと思います


では色とはいったい何なのかというと

物体に光が当たって初めて目に見えるものであり

どんな色が見えるかはその物体の光の反射率によって決まるため

光がなければそもそも存在すらしないものなのです


つまりモノクロの絵も広い範囲でいえば

黒と白という色を塗っているということになり

輪郭の線すらも光によって浮かび上がる色と言え

色を付けるという行為は絵そのものを描くということになります


少し屁理屈のようになってしまいましたが

ここで覚えおいてほしいのは

色とは「光源」「物体色」「視覚」の3つの要素から成り立ち

どんなときでも「物体そのものの色が見えるわけではない

ということです


この認識があるかないかによって

色塗りの意識が変わってきますので

是非、覚えておいてください!


2、知っておきたい色の基礎知識


それでは色の基礎的な知識をご紹介します


学校でも習って知っている方も多いと思いますので

重要なところだけに焦点を当てて解説したいと思います!


①色の三原色

画像2


この図は何度か見たことがあるかと思いますが

色の三原色とは赤と緑と青が

すべての色のもととなるものということを示しています


他の色はすべてこの三色を混ぜたものからできていて

ポイントは赤、緑、青は混ぜても作り出せないということです


②補色

画像2

これも有名ですね!

補色はこういった色相環で反対同士にある色のことです


混ぜると灰色になってしまい相性が悪いですが

配色においては隣に置くととても目立つので

アクセントカラーとして使われます


③彩度

画像3

彩度とは色の鮮やかさのことです!


彩度が高ければ高いほど原色に近く、目立つ色になり

低ければ低いほど灰色に近く、存在感がない色になります


彩度も配色や色塗りの際にとても重要な概念になります!



他にも明度やトーンといった色の概念がありますが

とりあえずこの3つだけ覚えておけば間違えないかと思います!


3、簡単な色の選び方


色選びはその人の感性、好みが出るところで

センスが必要と思っている方も多いかと思いますが

そこまで難しく考える必要はありません


配色には黄金比というものがありますので

相性がいい色と補色さえ覚えておけば

調和しつつインパクトがある配色をすることは簡単です!


では具体的な色の選び方を紹介します


①使いたい色を決める

まずは使いたい色を決めましょう!


後にこの色を中心に配色することになり

全体の7割を占めるベースカラーとなります


選ぶ基準は自分の好きな色だったり

そのキャラクターのイメージだったり

どんな印象を与えたいかで決めるといいと思います


そんなに深く考える必要はなく

直感で決めてしまいましょう!


②ベースカラーと相性のいい色を選ぶ

次にさっき選んだ色と相性のいい色を選びます!


相性のいい色とは色相環でいうと隣の色になります

つまりベースに青を置いたとしたら緑や紫色ということですね


この色はサブカラーとして置き

全体の25%くらいを占めるように配色します


③アクセントカラーを決める

そして最後にアクセントカラーを決めます!


アクセントカラーとは簡単に言えば「差し色」のことで

この目立つ色を少し入れることによって

ぼんやりした絵にインパクトを与えることができます


選び方は簡単で色の基礎で言った通り

補色を使うのが一般的です



以上が簡単な色の選び方になります!


基本的にこの3色が色選びの元となり

3色以上使いたい場合でも

ここからベースカラーに相性のいい色を追加していくのが

配色のコツとなってきます


またもっと複雑な配色をしたい場合は

Coolors」や「Pigment」など

プロのデザイナーが作った配色があるので

そちらを参考にするのも大いに勉強になります!


Coolors

画像4

Pigment

キャプチャ


4、色が与えるイメージ


では最後に色選びの際に注意したい

色が与えるイメージをご紹介したいと思います!


あなたにも好きな色や嫌いな色

というものがあるかと思いますが

その色ごとに与える印象は変わってきます


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例えば、を見ると太陽や血を連想させ

情熱的だったりエネルギッシュな気分になったり


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を見ると水や空をイメージさせるので

心を落ち着かせたり知性を与える効果もあります


このようにその色によって

連想されるイメージのことを「色彩象徴」といい

それによって与えられる心理的変化を「色彩感情」と言います


以下は簡易的ではありますが

その色が持つ印象と心理イメージになります


◆赤色    太陽、血     情熱的、エネルギッシュ
◆青色    水、空      クール、知的
◆黄色    光、レモン    活発、明るい
◆緑色    自然、野菜       平和、優しい
◆橙色    夕焼け、オレンジ 温和、穏やか
◆紫色    紫陽花、宝石   神秘的、気品   
◆桃色    桃、さくら    かわいらしさ、女性的
◆黒色    暗闇、夜     恐怖、モダン       
◆白色    結婚式、雪    清潔、上品


ご覧の通り色ごとによってイメージが異なりますので

色選びの際には自分がなりたいイメージ

相手に伝えたいメッセージなどを考えながら選ぶことができると

よりイラストに深みが出るのでおススメです!



以上で色の基礎的な知識の解説を終わりにいたします

次回からは色塗りにて重要になってくる

「光と影」の解説をしていきますのでよろしくお願いします!

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