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否定されても、好きなもんは好きだもん

映画館に入ると、「ああ、帰ってきたな」という気分になる。

もちろん自分の家じゃないし、わたしはこれから2000円近くを払って映画を観させてもらうただのお客さんなのだけれど、なんだか「自分の居場所に帰ってきたなあ」と感じてしまうのだ。

わたしはもっぱら映画は1人で見る派だ。
複数人で観て感想を語り合うのも悪くないのだけれど、気分が乗ったときにふらりと行けて、ずっと余韻に浸っていられる1人映画というスタイルが好きなのだ。劇場に入ると、同じような『1人映画勢』がちらほらといる。特に今日は平日だからか、1人映画勢の割合が多いようだ。みんな無言で、けれどもなんだか緊張した面持ちで、自分が購入した券の席へと座っていく。わたしもその流れにならい、自分の席へと着き、購入していたカップのコーラをすする。

さあ、来たぞ、来たぞ!と気分が高まると同時に、ほっとした気分になる。これから感情のジェットコースターに乗り、最高の2時間を過ごすんだと思うと、いやが上にも興奮してしまう。でもなんだか安心も感じてしまうのは、周りにいるのがわたしと同じ映画を観に来た『同志たち』だからだろう。カップルもいる。親子もいる。友達どうしもいる。そしてなにより、わたしと同じ1人映画勢もいる。好きなものを同じように楽しみに来たものたちが周りにいる空間・・・これにわたしは安心を覚えてしまうのだろうと思う。

以前、職場の先輩にこう言われたことがある。
「1人で映画なんて信じられない。わたしなんて1人で外食もしたことない」

1人が嫌いな人のことは否定しない。もちろんそういった行為をしたことがない人がいるのもわかるが、本音のところでは、「もったいないな」とわたしは思ってしまった。1人だけど1人じゃない劇場の空気を堪能したことがあるのかな。会話することなく思う存分余韻に浸りつくしたことがあるのかな。などなど。余計なお世話になると分かっているからその場では曖昧な返事で済ませたけれど、浮かんできてしまう本心は抑えようがなかった。

わたしは1人で映画を観るのが好きだ。特に映画館で観るのが好きだ。
それは誰に「えー?!」と言われても、1人映画が好きなのは事実なのだし、わたしはこれからも胸を張って1人映画を続けると思う。


というわけで、本日は1人で「シン・仮面ライダー」を観てきました。
どえらい面白かったので、また観に行くと思います。(2回目)

柄本佑、すき。

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