エアコン消して、網戸にして、雨音に耳を傾ける。樹々の間を縫っていく小さな流れ、葉脈を伝って重力のまま地面に染み込む雫。そして土の匂い。幹に手のひらをあてたら冷んやりするのだろう。豪雨災害からこっち、雨を脅威に感じてばかりいた。本当の脅威は我々なのに。雨、ごめん。こんなにいい音。