世界の名ボクサー:ナイジェル・ベン①「暗黒の破壊者」

世界ミドル、スーパーミドル級王者。デビュー当初の試合。ロブ・ニューウェンフイゼン戦、レジナルド・マークス戦、レオン・モリス戦、エディ・スミス戦ほかを紹介します。

ナイジェル・ベン(イギリス)
身長177cm:オーソドックス(右構え)

①ナイジェル・ベン 1R TKO ロブ・ニューウェンフイゼン
(ミドル級戦、1987年)
(ダウンシーン)
1R:左フックでニューウェンフイゼンがダウン
(感想:「ダーク・デストロイヤー(暗黒の破壊者)」と呼ばれた英国の「KOマシーン」ベン。その強打はあのボブ・アラムからも高く評価されたほど。本名は「Nigel Gregory Benn」。子供の頃のアイドルはブルース・リー。リーに憧れて格闘技を習う。腕っぷしの強さで警察や町の不良からニラまれるようになったが18歳の時、軍隊に。西ドイツ、北アイルランドで勤務(あの「アイルランド紛争」にも参戦。「その時の恐怖と比べたらリングに上がることなど怖くもなんともない」そうだ)。その後、アマチュアのリングに上がり、タイトルも獲得。プロ入り後は二連勝。そしてプロ3戦目。ニューウェンフイゼンはオランダの選手であるが、記録に乏しい。どんな動きを見せるか? ロンドン中部のケンジントン「ロイヤル・アルバート・ホール」での一戦。スラリとしたニューウェンフイゼン。相手と距離を取り、アップライトスタイルでジャブ、右ストレート。ベンはダッキングしながら前進し、右ストレート、左右フック。特に左フックが強い印象。左フックが「ガツン」といった感じで入ってニューウェンフイゼンがダウン。立ったがフラついて、レフェリーに止められた。ベンが圧勝。思い切りのいい左フックで事実上ワンパンチKO勝利。「ミドル級のマイク・タイソン」といった倒しっぷりだった。)

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