世界の名ボクサー:オスカー・デラ・ホーヤ④「本物のゴールデン・ボーイ」

世界六階級制覇王者。ライト級王座防衛戦。カール・グリフィス戦、ジョン・アビラ戦、ファン・モリナ戦、ラファエル・ルエラス戦、ヘナロ・エルナンデス戦を紹介します。

オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)
身長179cm:オーソドックス(右構え)

①オスカー・デラ・ホーヤ 3R TKO カール・グリフィス
(WBO世界ライト級タイトル戦、1994年)
(ダウンシーン)
1R:左フックでグリフィスがダウン
3R:左フックでグリフィスがダウン
(感想:デラ・ホーヤがタイトル初防衛。これまで15連勝の二冠王デラ・ホーヤ(21歳)が初防衛戦に挑む。WBO7位の挑戦者グリフィス(25歳)はオハイオ州の白人。なかなか経験豊富。元世界王者ハリー・アローヨ、リビングストン・ブランブルに勝利。後の世界王者ジェイク・ロドリゲスには判定負け。セルゲイ・アルテミエフとの決定戦に勝利して全米ライト級王座獲得。ロジャー・メイウェザーにノンタイトル戦で判定負け。その再起戦でアンソニー・ボイル相手に全米王座の初防衛に成功。その次の試合でこの初の世界挑戦。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(レフェリーはミッチ・ハルパーン。会場ではシュガー・レイ・レナードが観戦)。1R、互いにジャブ。しかし、パンチのスピードはデラ・ホーヤ。右フックからの左フック、左ボディからの左フック、ワンツーなど左のテクニックを披露。ハンドスピードだけではなくパワーもある。左フックでグリフィスがダウン。2R、ワンツーを出すグリフィスだが、デラ・ホーヤはディフェンス。左ボディ打ちでグリフィスはピンチ。3R、右ストレートからの左フックでグリフィスがダウン。立ったが、連打でレフェリーストップ。速さ、手数でデラ・ホーヤが圧勝。特に「右フックからの左フック」が効果的だった印象。グリフィスは決して弱い選手ではない。ジャブを出し、バランスのいいワンツー。しかし、相手の速すぎるスピードに対応できなかった。その後、グリフィスは三試合。最後は二連敗で引退。)

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