世界の名ボクサー:ジュリアン・ジャクソン②「カリブ海の強打者 ”ザ・ホーク”」

世界J・ミドル、ミドル級王者。固い拳で世界挑戦。ティム・ハリス戦、デリク・ドレーネ戦、マイク・マッカラム戦、白仁鉄戦、バスター・ドレイトン戦を紹介します。

ジュリアン・ジャクソン(アメリカ領ヴァージン諸島)
身長182cm:オーソドックス(右構え)

①ジュリアン・ジャクソン 8R TKO ティム・ハリス
(WBC米大陸J・ミドル級タイトル戦、1984年)
(ダウンシーン)
8R:左フックでハリスがロープダウン
(感想:ジャクソンがタイトル防衛。これまで21戦全勝(19KO)のジャクソンが二度目の防衛戦。挑戦者ハリスはカリフォルニアの選手で12勝(4KO)5敗2分。フレッド・ハッチングス(後、トーマス・ハーンズのWBC世界J・ミドル級王座に挑戦してKO負け)に勝ったことがあり、カリフォルニア王座(ウェルター級)を獲得したこともあるが、ハッチングス(再戦)、ニノ・ラロッカ、ルペ・アキノらを相手にこのところ五連敗中。ラスベガスでの一戦。いつものようにまずはフットワーク&ジャブで相手の戦力をチェックするジャクソン。ハリスはジャブ、左フックを使うが、あまり器用ではない。それを知ったジャクソンは右ストレート、左ボディといった強打で攻めの姿勢に。ハリスは打ち返したり、クリンチしたりしながら時折サウスポーにスイッチする。5R、ジャクソンが右フック連発。6R、ジャクソンもサウスポーにスイッチ(珍しい)。その後も粘るハリスだが、ジャクソンが右ストレートからの左フック、右アッパーなどで優勢。8R開始早々、左フックでハリスがロープダウン。ダメージ深いと見てレフェリーは試合を止めた。ジャクソンが強打で勝利。ハリスは連敗中であったが、よく頑張った。このチャンスに賭けていたのだろう。しかし、次の試合が判定負けに終わり、それが最後の試合となった。)

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