世界の名ボクサー:マイク・タイソン⑩「強打の鉄人」

世界ヘビー級王者。不祥事からの復帰&世界挑戦。ピーター・マクニーリー戦、バスター・マシスJr戦、フランク・ブルーノ戦(再戦)、ブルース・セルドン戦を紹介します。

マイク・タイソン(アメリカ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)

①マイク・タイソン 1R 反則 ピーター・マクニーリー
(ヘビー級戦、1995年)
(ダウンシーン)
1R:右フック、右アッパーで2度、マクニーリーがダウン
(感想:刑務所から帰ってきたタイソン。ラスベガス「MGM Grand」で復帰戦。これまで41勝(36KO)1敗。昔の実績が評価されたか、これが復帰後初試合だというのにWBA・WBC共に1位にランクされている。かつてのように白いバスタオルに穴を開けたものを身に付けてリング入場、トランクスは黒。口ヒゲを生やしている。相手のマクニーリーはマサチューセッツ州出身の白人。祖父と父もヘビー級ボクサーだった「ボクシング一家」で、父はフロイド・パターソンの世界ヘビー級王座に挑戦したことがある(KO負け)。WBA7位、WBC10位にランクされ、36勝(30KO)1敗と見事な戦績。ただ、ニューイングランド王座に挑戦したときはTKO負け。元WBC世界ライトヘビー級王者JB・ウィリアムソンに勝っているが、ローカルな相手が多い印象。試合開始のゴング。1R開始から突進するマクニーリー。右フックを食って早々にダウン。立ち上がり、攻めの姿勢。タイソンは腕力で応戦。ホールドを放さないタイソンにマクニーリーが頭突き。そして右アッパーでマクニーリーが二度目のダウン。フラつきながらも立ったマクニーリーだが、セコンドがリングインして試合終了。タイソンが腕っぷしで勝利。開始から接近戦だっため、タイソンの特徴である「踏み込みの速さ」は確認できず。あっけなく負けたマクニーリー。まるで「独り相撲」のような負け方。試合記録は「TKO」ではなく、勝手にセコンドがリングに入ったことによる「反則負け」となった。その後のマクニーリー。(個人的によく知らない)ローカルな相手を中心にファイト。ブライアン・ニールセン、バター・ビーンといった選手に敗北。ヘンリー・アキンワンデとWBCインター王座を争ってKO負け。その次の試合でマイク・ベルナルド(K-1の選手として日本でおなじみ)とWBF王座を争ってKO負け、引退。何ら王座を獲ることなくキャリアを終えた。)

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