世界の名ボクサー:ジョー・ルイス②「”人類の誇り”と呼ばれた男」

世界ヘビー級王者。世界王座25連続防衛。世界王者になる前の試合。チャーリー・レッツラフ戦、マックス・シュメリング戦(初戦)、ジャック・シャーキー戦ほかを紹介します。

ジョー・ルイス(アメリカ)
身長187cm:オーソドックス(右構え)

①ジョー・ルイス 1R KO チャーリー・レッツラフ
(ヘビー級戦、1936年)
(ダウンシーン)
1R:左フック、フック連打でレッツラフが2度、ダウン
(感想:1936年、初試合。デビューから全勝のルイス。レッツラフはノースダコタ出身。大変なハンサム(現代風に「イケメン」というよりは「ハンサム」の方がしっくりくる顔立ち)。ルイスは「褐色の爆撃機」と呼ばれているが、レッツラフのニックネームも「爆撃機」。ミネソタ州王座(ヘビー級)を獲得。戦績も悪くない。シカゴでの一戦。人気者のレッツラフ。観客から拍手喝采。試合開始。当時のボクサーは似たような構えをしていることが多い(流行りなのか、それが効果的であるからなのか、は不明)。共に左のガードを下げた構えからジャブ。ルイスがいつものように強い右ストレート、左右フック。レッツラフは左手を前に出し、右ストレートを狙う。左フックで攻めるレッツラフ。そこへルイスが左フックでカウンター。倒れたレッツラフはダメージ。立ったが、フック連打で仕留められてしまった。何と1Rで終了。一発を狙う戦い方ではなく、ルイスは自然にカウンターを決めた(天才的な動き)。レッツラフは残念。これはキャリア末期の試合だったが、元々この試合のような戦い方をしてきた選手なのだと思う。この試合がレッツラフの事実上のラストファイト。ブランク後にカムバックして数戦したが、そこまで。地域の人気者にとどまった。)

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