世界の名ボクサー:ジャック・ジョンソン②「白人に憎まれた黒人ヘビー級王者」

1900年初頭の黒人初の世界ヘビー級王者。個性的な性格で有名。ジェームス・J・ジェフリーズ戦、ジム・フリン戦、フランク・モラン戦、ジェス・ウィラード戦を紹介します。

ジャック・ジョンソン(アメリカ)
身長184cm:オースドックス(右構え)

①ジャック・ジョンソン 15R KO ジェームス・J・ジェフリーズ
(世界ヘビー級タイトル戦、1910年)
(ダウンシーン)
15R:左フック、左フック、右ストレートで3度、ジェフリーズがダウン
(感想:ジョンソンがタイトル防衛。ハイライトで観た試合。ジェフリーズは元世界王者。無敗のまま引退した白人の英雄。ジョンソンの王座を何とかして奪いたい白人たちの要請に応えてカムバック。しかしながら、年齢は35歳。「ロッキーマウンテンの灰色熊」と呼ばれるほどの大柄な体格だが、どの程度戦えるのか? 接近戦。もみ合いながらボディを叩くジョンソン。手が出ないジェフリーズは体を預けるようにクリンチするばかり。15R、左フックを連打されてジェフリーズがダウン。この当時はまだダウンを奪った選手がニュートラルコーナーに行くルールが無かったため、倒れているジェフリーズのすぐそばでジョンソンが待ち構える。そして左フックで二度目、右ストレートで三度目のダウン。ジェフリーズのセコンドがリングインして試合終了。ただ、打たれただけだったジェフリーズ。「勝負」としては無駄なカムバック。高額のファイトマネーが魅力的だったらしいが無敗記録を破られ、多くの白人を失望させた。ジョンソンは大金を得たが、この勝利でますます白人の怒りを買うようになっていく。)

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