世界の名ボクサー:ウィルフレド・ゴメス③「プエルトリコのKOキング」

世界三階級制覇王者。世界王座防衛戦&ノンタイトル戦。フリオ・エルナンデス戦、カルロス・メンドサ戦、ルーベン・バルデス戦、デリック・ホームズ戦ほかを紹介します。

ウィルフレド・ゴメス(プエルトリコ)
身長165cm:オーソドックス(右構え)

①ウィルフレド・ゴメス 5R TKO フリオ・エルナンデス
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1979年)
(ダウンシーン)
5R:右ストレート、ワンツー、左フックで3度、エルナンデスがダウン
(感想:ゴメスがタイトル防衛。8度目の防衛戦。挑戦者エルナンデスはニカラグアの選手で勝ったり負けたり。世界挑戦できるような戦績ではない。アレクシス・アルゲリョに判定負け、ベルナルド・カラバリョ(ファイティング原田の世界バンタム級王座に挑戦して敗北)に判定負け、ゴメスの王座に挑戦したファン・アントニオ・ロペス、ネストル・ヒメネスにも判定負け。アルゲリョにKOされていないことからタフさはありそう。プエルトリコ・サンファンでの一戦。共に軽快な動きでジャブ。エルナンデスが右ストレート、踏み込んで左フック。ゴメスは素早い動きからワンツー、ボディ打ち。接近戦。思い切った打ち方で手数も多いエルナンデスだが、ゴメスはディフェンス、ボディ打ち。特に左ボディ打ちが巧く、執拗。5R、右ストレートでエルナンデスがダウン。立ったエルナンデスを仕留めようとするゴメスだが、エルナンデスは打ち返す。ワンツーで二度目のダウン。しかし、エルナンデスは立ち上がり、打ち返す。三度目はワンツーからの左フック。エルナンデスの倒れた姿を見てレフェリーはすぐさま試合を止めた。ゴメスが快勝。このところ腕力に頼った戦いぶりだったゴメスだが、この試合では動きが速かった。コンディション調整が上手くいったのだろう。エルナンデスはタフで力強い打ち方。ただ、ゴメスはディフェンスが巧かった。その後もエルナンデスは勝ったり負けたり。最後はルイス・イバネス(渡辺二郎のWBA世界J・バンタム級王座に挑戦してKO負け)に二連敗だった。)

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