世界の名ボクサー:アーチー・ムーア②「”老マングース” と呼ばれたKO魔」
世界ライトヘビー級王者。世界王者になる前の試合&世界ヘビー級王座挑戦。ジミー・ビビンズ戦、エンブレル・ダビッドソン戦、ロッキー・マルシアノ戦ほかを紹介します。
アーチー・ムーア(アメリカ)
身長180cm:オーソドックス(右構え)
①アーチー・ムーア 10R TKO ジミー・ビビンズ
(ライトヘビー級戦、1951年)
(ダウンシーン)
9R:右アッパーでビビンズがダウン
(感想:オークランド・ビリー・スミスと引き分けてカリフォルニア州王座を獲り損ねたムーアだが、その後、判定で同王座獲得。しかし、ノンタイトル戦でエザード・チャールズにKO負け。防衛戦でレオナルド・モローに1RでのKO負けで王座陥落。その後も二連敗。1949年、クリントン・ベーコンに反則負け。それ以来、連勝中。因縁のビビンズと五度目の対戦。ビビンズはジョージア州出身の黒人。オハイオ州クリーブランド在住であるため「Cleveland Spider-Man(クリーブランドのスパイダーマン)」と呼ばれる(身長は175cmでリーチが193cm。腕の長さを「スパイダーマン」と形容?)。デビューから連勝。判定で初黒星。エザード・チャールズ(後の世界ヘビー級王者)に勝利するなど連勝でムーアにもKO勝ち。しかし、ヘビー級には苦戦。ジャージー・ジョー・ウォルコット、エザード・チャールズ(再戦)に判定負け。ムーアとは再戦でTKO負け、三戦目は判定負け、四戦目KO負け。そして、この五戦目。ニューヨークでの一戦。互いに似たスタイル。左のガードを下げた構えからジャブ、右ストレート、フック。接近戦ではダッキングしながら打ち合い。ストレートに伸びがある両者。フックを当てる巧さ、ディフェンスでムーアがやや上か? 4R、ビビンズがワンツーからの左フック。しかし、ムーアはディフェンス。9R、リズミカルにジャブ、ワンツーを使うビビンズだが、右アッパーでダウン。ラウンド終了のゴングに救われる。しかし、左目の負傷により棄権。ムーアがパワー&テクニックで勝利。共にディフェンスし、良いパンチを打っていたが、フックを当てる巧さで決着。その後もビビンズは多くの試合。あのジョー・ルイスに判定負け。ヘビー級相手にタフなリングキャリアだった。)
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