世界の名ボクサー:マイケル・スピンクス②「スラム街出身の二冠王」

世界L・ヘビー級、ヘビー級王者。世界挑戦&防衛戦。マービン・ジョンソン戦、エディ・ムスタファ・ムハマド戦、ボンゼル・ジョンソン戦、ムスタファ・ワサジャ戦ほかを紹介します。

マイケル・スピンクス(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

①マイケル・スピンクス 8R TKO ウィリー・テーラー
(L・ヘビー級戦、1981年)
(感想:スピンクスのプロ15戦目(これまで全勝)。テーラーはニューヨークの選手。アマチュアで活躍(タイトルも獲得)。ニックネームは「The Bull」。エディ・デービス(後、スピンクスの王座に挑戦)に判定負けするなどこのところ負けが込んでいる状況。フィラデルフィアでの一戦(会場ではスピンクスの兄レオンが観戦)。長身のスピンクス。身長差のある対決。赤いトランクス(激しい戦いぶりを形容)のテーラーが開始から接近戦を仕掛け、左右ボディ打ち。青いトランクス(オシャレ)のスピンクスはブロックしながらジャブ、ワンツー、フック、アッパー気味のフックで応戦。なかなかエネルギッシュなテーラー。相手を押し込むような形でねちっこい接近戦。しかしながら、スピンクスは接近しても離れても強いパンチが打てる。頑丈そうなコブシで左フックを叩き込む。8R、前に出るテーラーだが、これまで打たれたためかさすがに勢いが落ちている。スピンクスが強烈な右ストレート、左フック。レフェリーが間に割って入ってついにストップ。スピンクスはパワーがある。コブシそのものが固そうなパンチを連発していた。ダウンは奪えなかったが、テーラーの驚異的なタフネスを讃えるべきだろう。その後、テーラーはヤキ・ロペスにKOされるなど勝ち星ナシでキャリア終了。タフな男だったが、攻めが一本調子だった。)

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