世界の名ボクサー:サルバドル・サンチェス①「永遠の王者」

WBC世界フェザー級王者。メヒコの伝説的英雄。世界王者になる前の試合&世界挑戦。ダニー・ロペス戦(初戦・再戦)、ルーベン・カスティーヨ戦ほかを紹介します。

サルバドル・サンチェス(メキシコ)
身長168cm:オーソドックス(右構え)

①サルバドル・サンチェス 7R TKO ホセ・チャベス
(バンタム級戦、1976年)
(ダウンシーン)
6R:左フックでチャベスがダウン
(感想:「伝説の王者」サンチェス。医者になる夢を持っていたが、ボクシングの魅力に取り憑かれる。14歳でボクシングを始めたが、アマチュアではわずか4戦。16歳でプロに(「(試合に勝つのが)簡単だったから」というのがその道を選んだ理由)。もちろん親はボクサーになるのに反対したが、その後、両親も応援。サンチェスの強さの秘密は「豊富なスタミナ」。激しく打ち合ってもインターバル中に回復することができたという。デビュー以来、連勝。チャベス戦はプロ10戦目にあたる。チャベスは同じメキシカン。記録に乏しく、どんな選手なのか不明。メキシコシティでの一戦。細かく上体を動かしてダッキングしながら前に出るサンチェス。ジャブ、ワンツー、左フック。右パンチは独特のクロス気味。チャベスはアップライトな姿勢で距離を取ってジャブ。右ストレートは良いが、フックは正確さに欠ける印象。接近戦。サンチェスがショートフックを連打し、右を当てる。5R、チャベスが攻撃。サンチェスは時折被弾しながらも打ち返す。6R、ロープ際での左フックでチャベスが痛烈なダウン。このラウンドはゴングに救われたが、7Rにチャベスは右ストレート、左フックを次々に打たれる。最後は左フックを食ったところでレフェリーストップ。サンチェスが勇敢な戦いぶりで勝利。打たれるシーンもあったが、終始前に出る好戦的な姿勢。相手のガードの隙を突くのが巧かった。)

ここから先は

2,275字
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?