世界の名ボクサー:マイケル・スピンクス③「スラム街出身の二冠王」

世界L・ヘビー級、ヘビー級王者。世界防衛戦&統一戦。マレイ・サザーランド戦(再戦)、ジェリー・セレスタイン戦、ジョニー・デービス戦、ドワイト・ブラクストン戦を紹介します。

マイケル・スピンクス(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

①マイケル・スピンクス 8R KO マレイ・サザーランド
(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1982年)
(ダウンシーン)
8R:連打でサザーランドがスタンディングダウン、右ストレート、左フックで2度、ダウン
(感想:スピンクスがタイトル防衛。スピンクスの三度目の防衛戦の相手は再戦。世界王者になる前に戦ったサザーランド(英国)。初戦では8Rに強烈な右フックでスピンクスがダウンを奪ったが、タフなサザーランドを倒せず判定勝ち。今回はどんな試合となるか? これまで32勝(28KO)6敗のサザーランドは前回のスピンクス戦後、連勝で全米王座(L・ヘビー級)を獲得。しかし、WBC王者マシュー・サアド・ムハマドへの挑戦はKO負け。再起四連勝でこのスピンクス戦。アトランチックシティでの一戦(リングサイドでレオン・スピンクスが観戦。子供を肩車。レオンには子供が二人おり、後に二人ともボクサーになった。コーリーは世界王者になったが、もう一人のレオン・カルビンは1990年、19歳のときに射殺されている。この肩車されている子はどちらなのだろう?)。左フックを振るうサザーランド。接近戦では右ストレート、ボディ連打。スピンクスはいつもと同じ。ディフェンス、ワンツー、左フック。共にディフェンスし合うが、攻撃力でスピンクス優勢。サザーランドは悪い選手ではないが、スピンクスのディフェンスを突破できるようなスペシャルなパワーに欠ける。接近戦でパワフルな左右フックを振るうスピンクス。8R、左フックが効いたサザーランドが連打を浴びてスタンディングカウントを聞く。さらに右ストレート、左フックで二度ダウンでスリーノックダウン、試合終了。スピンクスが精力的なラッシュで勝利。前回と同じ8Rにダウンを奪って今回は猛烈な追撃で逃がさなかった。サザーランドはタフでディフェンスもできるが、そこまで。その後、サザーランドは苦難のリング生活。スピンクス戦の再起戦でエディ・デービスにTKO負け(全米王座戦)、後の世界王者JB ウィリアムソンに判定負け、トーマス・ハーンズ、ジェームス・キンチェンにも判定負け。ところがチャンス到来。IBFが設立され、初代スーパーミドル級王座決定戦に出場。判定で世界王者に。しかし、初防衛戦で朴鐘八にKO負け。全米王座(スーパーミドル級)を獲得したが、ボビー・チェズ、リンデル・ホームズに敗北してキャリア終了。かなりのタフガイだったが、こんなに負けてダメージはどうなのだろう?)

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