世界の名ボクサー:マイケル・モーラー⑤「バイオレンスなサウスポー」

世界L・ヘビー級、ヘビー級王者。世界王座奪回。アクセル・シュルツ戦、フランソワ・ボタ戦、ボーン・ビーン戦、イベンダー・ホリフィールド戦(再戦)ほかを紹介します。

マイケル・モーラー(アメリカ)
身長188cm:サウスポー

①マイケル・モーラー 10R 判定 メルビン・フォスター
(ヘビー級戦、1995年)
(感想:ジョージ・フォアマンにKOされて世界ヘビー級王座を奪われたモーラー。フォスター戦はその再起戦。IBFで2位にランクされているが、初黒星がKO負けだった影響があるのかどうか、といったところ。フォスターはワシントンD.C. 出身の黒人。これまで19勝(14KO)1敗1分。あのミッチェル・グリーン(マイク・タイソンとストリートファイトを展開)を破ってニューヨーク州王座を獲得。しかし、その次の試合で古豪トレバー・バービックに2-1の判定負け、初黒星。そしてカール・ウィリアムスに3-0で判定勝ち(グリーン、バービック、ウィリアムスはタイソンと対戦経験)。カリフォルニア州サクラメント「アルコ・アリーナ」での一戦。ジャブを連打するフォスター。そして右ストレート。しかしながら、接近戦は苦手のようで、攻められてクリンチ。モーラーは定評のある右ジャブ、接近して左右フックでボディ攻め。タフなフォスター。攻められるがフックで打ち返したり、のらりくらりとかわしたり。最後まで攻めるモーラーだが、倒せず。判定は3-0。モーラーがパンチのキレで勝利。斜め下から突き刺すような右ジャブが良かった。フォスターはタフだったが、そこまで。集中力とスタミナに欠ける試合ぶりだった印象。その後のフォスターは負けが多い。古豪マイク・ウィーバーに勝利したが、ジミー・サンダー、コーリー・サンダース、ハシム・ラクマン、ダネル・ニコルソンらに敗北。接近戦での攻撃力がネックだったと思われる。)

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