世界の名ボクサー:ウィルフレド・ゴメス④「プエルトリコのKOキング」

世界三階級制覇王者。世界王座防衛戦&新たな挑戦。ホセ・セルバンテス戦、サルバドル・サンチェス戦、ホセ・ルイス・ソト戦、ファン・キッド・メサ戦ほかを紹介します。

ウィルフレド・ゴメス(プエルトリコ)
身長165cm:オーソドックス(右構え)

①ウィルフレド・ゴメス 3R KO ホセ・セルバンテス
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1980年)
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでセルバンテスがダウン
3R:右ショートでセルバンテスがダウン
(感想:ゴメスがタイトル防衛。未だ負け無しのゴメス。13度目の防衛戦。コロンビアの挑戦者セルバンテスはあのアントニオ・セルバンテス(二度、WBA世界J・ウェルター級王者に。来日して王座を防衛したことも)の弟。あのルーベン・オリバレスにKO勝ち。廉東均が王者だった頃にこの王座(WBC世界J・フェザー級タイトル)に挑戦して判定負け。ホルヘ・ルハンに判定勝ち、レオ・クルスに判定負け。ここ最近はWBA、WBCの地域王座を獲得するなど好調。負けもあるが経験を積んでいる。マイアミでの一戦(リングアナはジミー・レノン)。ゴング前、両選手リング中央へ。その時、右のグローブをゴメスの頭にちょこんと乗せるセルバンテス(明るいキャラ?)。試合。非常にスリムな体型のセルバンテス。足もスラリと長い。ガードを上げてジャブ、右パンチ。左フックは振りは大きいが、キレがある。ゴメスはフットワーク&ジャブで相手の隙をうかがう。シャープなアウトボクシングのセルバンテス。接近戦は避けたいらしく、クリンチ。2R、スリップ気味ながら右ストレートでセルバンテスがダウン。そして、このラウンド終了後にも打ち合うハプニング(セコンドに引き離される両者)。3R、接近戦を仕掛けるゴメスが右ストレート、左ボディ打ち。右ストレートが効いたセルバンテス。打ち合いに応じるが、右ショートを食ってうつぶせにダウン。立てず、KO。ゴメスがセルバンテスのキレイなボクシングを粉砕。セルバンテスは良いパンチを持っているが、細い。兄アントニオがアーロン・プライアーの豪打に沈んだように弟ホセも強打者の規格外のパワーに沈められてしまった。その後のセルバンテス。再起戦でWBC米大陸王座(J・フェザー級)を獲得したが次第にピークを過ぎ、ウィルフレド・バスケスらを相手に連敗してキャリアを終えた。)

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