世界の名ボクサー:レノックス・ルイス①「英国の必殺右パンチ」

統一世界ヘビー級王者。オリンピック決勝&プロデビュー当初の試合。リディック・ボウ戦、アル・マルコム戦、アンドリュー・ジェラルド戦、メルビン・エップス戦ほかを紹介します。

レノックス・ルイス(イギリス)
身長196cm:オーソドックス(右構え)

①レノックス・ルイス 2R RSC リディック・ボウ
(ソウルオリンピック・スーパーヘビー級決勝、1988年)
(ダウンシーン)
2R:左フックからのラッシュでボウがスタンディングダウン
(感想:ロンドン生まれのルイス。カナダに移住し、ボクシングを始める。ロス五輪(1984年)に出場したが、メダル獲得ならず。そして、4年後のソウル。スーパーヘビー級決勝戦。相手はアメリカのボウ(ニューヨーク・ブルックリン出身)。すでにプロ的なファイトスタイルのルイス。受け身の姿勢のボウ。ルイスが左ジャブ、右ストレートで攻め、ボウは左ジャブで応戦。2Rにルイスがラッシュ。ストップ勝ち、金メダル。ボウもジャブやアッパーを使ったが、右ストレートからの左ストレートを喰ってしまった。アマボクシングはレフェリーの注意が多く、ストップもプロよりずっと早い。プロは強いパンチを当て続けて倒すのが目的だが、アマは「正確なパンチ」を評価する世界。強いパンチを連続してもらうと「勝負あった」といった感じで止められてしまう。この試合が原点となってルイスとボウはプロでも互いに意識する関係に。ルイスは世界王者になったボウとの対戦を望んだが、ボウはこれに応じず。プロで二人が戦うことはなかった。なぜボウが頑なにルイスとの対決を避けたのかは未だに不明。)

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