世界の名ボクサー:モハメド・アリ⑦「ザ・グレーテスト」

世界ヘビー級王者。ライバルとの北米王座防衛戦&世界王座挑戦。ジョー・フレージャー戦(再戦)、ジョージ・フォアマン戦、チャック・ウェプナー戦ほかを紹介します。

モハメド・アリ(アメリカ)
身長191cm:オーソドックス(右構え)

①モハメド・アリ 12R 判定 ルディ・ルバース
(ヘビー級戦、1973年)
(感想:ケン・ノートンから北米王座を奪回したアリ。ボクシング界を超えた「外交使節」のような存在、活動。かつて東京のリングに上がったが、イスラム教の国インドネシアでノンタイトル戦(プロ45戦目。73年最後の試合、10月)。ルバースはオランダ白人。アマチュアではライトヘビー級とヘビー級で二度オリンピック出場。地元でプロデビュー後、連勝してオランダ王座(ヘビー級)獲得、防衛。しかし、アリ戦の直前の試合でジョー・バグナーと欧州王座(ヘビー級)を争って判定負け、初黒星。その影響があるのかどうか、といったところ。インドネシア・ジャカルタでの一戦(会場ではアリの両親、ルバースの奥さん(美女)が観戦)。アリがジャブ、ワンツー、左フックからの右ストレート。ただし、パンチは軽め。ルバースは受け身の姿勢。ジャブ、左フックを出すが、単発であるためディフェンスされる。手数、器用さでアリ優勢。11R、右フックでルバースのマウスピースが落下。12R、アリが相手をコーナーに詰めて左右フックをポカポカ連打(軽いパンチで連打すると滑稽に見える)。12R終了。判定は3-0。アリがハンドスピードで勝利。ルバースは試合運びに難。ヨーロッパの選手にしてはぎこちないところがあった。その後、ルバースは欧州王座戦(ライトヘビー級)、アルフレド・エバンヘリスタ戦に敗北。オランダ王座戦(ヘビー級)に勝利。オランダの実力者としてキャリア終了。引退後の1986年、麻薬の密輸で逮捕。8年の懲役を科せられた。)

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