世界の名ボクサー:トーマス・ヒットマン・ハーンズ④「デトロイトの暗殺者」

80年代のスター。世界5階級制覇王者。世界王座戦とカムバックロード。パブロ・バエス戦、アンソニー・シングレタリー戦、マルコス・ヘラルド戦、ジェフ・マクラッケン戦を紹介します。

トーマス・ハーンズ(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①トーマス・ハーンズ 4R TKO パブロ・バエス
(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1981年)
(感想:ハーンズがタイトル防衛。ハーンズの三度目の防衛戦。シュガー・レイ・レナードとの大一番が予定されているハーンズ。格下バエスと防衛戦。バエスはドミニカの選手。カリフォルニア州王座(J・ミドル級)を獲得したことがあるが、エステバン・デ・ヘスス(プエルトリコ。ガッツ石松、ロベルト・デュランと対戦)にTKO負けするなど敗北が目立つキャリア。直前の試合ではドロー。世界ランクに入ったばかり。ヒューストン「アストロドーム」での一戦(同じ興行でレナードはWBA世界J・ミドル級王者アユブ・カルレと対戦し、TKOで二階級制覇)。レフェリーは森田健。鋭いジャブを飛ばすハーンズ。スウェーでディフェンス。バエスも悪くない。ジャブに伸びがあり、接近して打つフックも良い打ち方。しかしながら、リーチ、パワー、スピードに大きな差が。ワンツーからの左ボディに威力があるところを見せるハーンズ。4Rに強烈な右ストレート。後退したバエスにラッシュ。バエスがロープに座る体勢になったところでレフェリーストップ。ハーンズの長いパンチはマトモに当たれば凄まじい効果。スペックの差で決着。その後もバエスはリングに上がり続けたが、「若きスター」ドナルド・カリー、マーク・ブリーランドにKO負け。中堅どころで終わった。)

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