世界の名ボクサー:マイケル・モーラー④「バイオレンスなサウスポー」

世界L・ヘビー級、ヘビー級王者。ヘビー級で世界挑戦。ビリー・ライト戦、ジェームス・スミス戦、イベンダー・ホリフィールド戦、ジョージ・フォアマン戦ほかを紹介します。

マイケル・モーラー(アメリカ)
身長188cm:サウスポー

①マイケル・モーラー 2R TKO ビリー・ライト
(ヘビー級戦、1992年)
(ダウンシーン)
2R:左フックでライトがダウン
(感想:エマヌエル・スチュワードと別れて再出発となったWBO王者モーラー。ノンタイトル戦に出場。この試合は共に急遽、出場することになった経緯があり、モーラーはいつもより太めの身体。ライトはアリゾナ州出身の白人で、身長が193cmある大型選手。これまで12勝(9KO)1敗。まだ王座戦の経験はないが、直前の試合ではジェームス・ブロードを破っている。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での一戦。「クロンクジム」を離れたモーラー。いつもの金色ではなく黒のトランクス。戦いぶりはいつもと同じで慎重に相手を見ながら右ジャブ、そして左ストレートをボディに伸ばす。ライトはジャブ、ワンツー、左ボディ打ち。なかなかシャープなパンチを打ち、器用なところもある。しかしながら、やはりちょっとした実力差が。打った後、ガードに隙ができるライト。2R、右フックが効いたライトが左フックでダウン。立ったが足に来ており、レフェリーストップ。モーラーが圧勝。隙を突く巧さがあった。一方、あっけなく負けたライト。決してダメな選手ではなかった。その証拠にその後、多くの試合。フランソワ・ボタ、トニー・タッカーといった世界戦レベルの選手には勝てなかったが、WBAやWBCの地域王座を獲得、防衛。通算戦績は43勝(34KO)4敗と見事なものだった。)

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