世界の名ボクサー:アイラン・バークレー②「ブロンクスの強打者」

世界三階級王者。プロデビュー初期の苦戦。ロビー・シムス戦、エド・ホール戦、ノルベルト・サバター戦、ランディ・スミス戦、カルロス・ベタンコート戦ほかを紹介します。

アイラン・バークレー(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①ロビー・シムス 6R KO アイラン・バークレー
(ミドル級戦、1984年)
(ダウンシーン)
6R:右フックでバークレーがダウン
(感想:これまで7勝(5KO)1敗のバークレー。プロ9戦目は84年初試合。シムスはあのマービン・ハグラーの弟(親が離婚したため兄弟で名前が違う。シムスは母親の姓)。ニュージャージー州出身。後、マサチューセッツ州に移住し、兄マービンと共にトレーニング。アマチュアからプロへ。これまで18勝(14KO)3敗1分。タフ男ジェームス・グリーンに勝利したが、判定でボビー・チェズに初黒星。クリント・ジャクソンにも判定負け。ただ、経験でバークレーを上回っている。アトランチックシティで行われた試合。両者ジャブ、そして接近戦での打ち合い。ボディ連打が速いシムス。3Rは強打でバークレーが優勢。6R、フックの連打からの右フックでバークレーがダウン、KO。バークレーが初のKO負け。ディフェンスの差でシムスは勝てたが、かなりキツい試合となった。後、シムスはロベルト・デュランに勝利したり、全米ミドル級王座を獲得したりといった活躍を見せたが、スンブ・カランベイのWBA世界ミドル級王座への挑戦は判定負け。ダグ・デウィットと新設されたばかりのWBOの世界ミドル級初代王者決定戦を行ったが、これも判定負け。世界三階級制覇のバークレーとは大きな差が付いた。)

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