世界の名ボクサー:トミー・モリソン⑥「白人期待のヘビー級」

WBO世界ヘビー級王者。実力者との勝負&世界再挑戦。カール・ウィリアムス戦、ジョージ・フォアマン戦、マイケル・ベント戦、トイ・トイア戦ほかを紹介します。

トミー・モリソン(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

①トミー・モリソン 8R TKO カール・ウィリアムス
(ヘビー級、1993年)
(ダウンシーン)
1R:左フックでウィリアムスがダウン
3R:左ジャブでウィリアムスがダウン
5R:右ストレート、右アッパーで2度、モリソンがダウン
(感想:世界ランカーのモリソン。二度目の世界挑戦を目指す状況。プロ36戦目の相手は経験者。ウィリアムスはフロリダ出身の黒人アウトボクサー。ニックネームは「The Truth」(真実。「自分こそが真の王者」の意)と立派だが、ラリー・ホームズ、マイク・タイソンの世界タイトルに挑戦して失敗。打たれ弱さが原因。ネバダ州リノでの一戦(共に世界挑戦に失敗した経験。「敗者復活戦」のような雰囲気も)。1R、モリソンがガードを固めて前進。ウィリアムスは得意のジャブを飛ばすが、ダウン。3Rにはジャブがタイミングよく当たってウィリアムスが二度目のダウン。5R、逆にモリソンが二度のダウン(二度目のダウンでは何とか倒れまいとウィリアムスの足にしがみついたが、ヒザを着いてしまった)。ダウンを奪い返して気合いが入るウィリアムス。一進一退の展開に。そして8R、左フックでウィリアムスがロープ際に後退。乱打され、レフェリーストップ。倒し倒されの激戦。何の王座も懸かっていない試合だったが、かなりの名勝負となった。しかし、残念なウィリアムスの打たれ脆さ(いつも口を半開きで試合。あっけなく倒れてしまうのは、口が開いたところにパンチをもらうからかも知れない)。一級品のジャブとキレのあるパンチを持っていたが、結局、世界王者になれず。)

ここから先は

3,126字
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?