世界の名ボクサー:ボビー・チェズ④「貴重な白人重量級選手」

世界二階級制覇王者。世界王座防衛戦&苦闘。IBF王座戦ジム・マクドナルド戦、チャールズ・ウィリアムス戦(初戦)、WBA王座戦バージル・ヒル戦ほかを紹介します。

ボビー・チェズ(アメリカ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)

①ボビー・チェズ 6R TKO ジム・マクドナルド
(IBF世界L・ヘビー級タイトル戦、1987年)
(感想:チェズがタイトル防衛。これまで31勝(22KO)1敗の王者チェズが三度目の防衛戦。挑戦者マクドナルド(IBF6位)はテキサス・フォートワース出身(ドナルド・カリーと同じ)の元海兵隊。北米L・ヘビー級王者ウィリー・エドワーズにノンタイトル戦でKO勝ちするなどデビューから全勝でマイケル・スピンクスの世界L・ヘビー級王座に挑戦したが、TKO負け(1985年)。その後、二連敗を喫したが、このところ三連勝でこの二度目の世界挑戦。アトランチックシティ「コンベンション・センター」での一戦。アップライトスタイルのマクドナルド。ジャブ、ワンツー、フック、左ボディ打ち。右ストレート、左ボディ打ちにパワーがあり、相手を挑発したりする。チェズはディフェンスしながら踏み込んでジャブ、右フック、右アッパー。ワンツーからの左フックを出すマクドナルドだが、かわされて逆に連打で攻められる。6R、ロープ際でマクドナルドが左アッパーからの連打を浴びたところでレフェリーストップ。チェズが勢いで勝利。マクドナルドはガードに隙(アップライトスタイルは攻めるときに隙ができる欠陥がある)。パンチ自体は良いものがあったが。その後もマクドナルドは多くの試合。しかし、スラニ・マリンガ(後のWBC世界スーパーミドル級王者)に判定負けするなど勝ったり負けたり。最後はマイケル・モーラー、リーオンザー・バーバーのクロンク勢に二連敗してキャリアを終えた。)

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