世界の名ボクサー:マイケル・モーラー①「バイオレンスなサウスポー」

世界L・ヘビー級、ヘビー級王者。全試合KO勝ちで世界王座に。アドリアン・リッジス戦、ラムジ・ハッサン戦、フランキー・スウィンデル戦、レスリー・スチュワート戦ほかを紹介します。

マイケル・モーラー(アメリカ)
身長188cm:サウスポー

①マイケル・モーラー 1R TKO アドリアン・リッジス
(L・ヘビー級4回戦、1988年)
(ダウンシーン)
1R:左フック、右フックで2度、リッジスがダウン
(感想:ニューヨーク・ブルックリン出身のモーラー。本名「マイケル・リー・モーラー」。元々はフットボールをやっていたが、「相手をぶっ飛ばす快感」に目覚め、ボクサーに(リング以外でもその「快感」を求める傾向。酒を飲んでトラブル、警官に暴力、逮捕)。元ボクサーの祖父からボクシングを習い、アマチュアで活躍(元々は右利きだが、ボクシングをするときはサウスポー)。スカウトされデトロイトの「クロンクジム」へ。さらにアマチュアで試合をし、プロデビュー。リッジス戦は初のプロ試合。黒人リッジスはよくわからない選手。これまで0勝2敗。ラスベガスでの一戦。「クロンクジム」の金色トランクスのモーラー。実にスリムな体型(後に飲酒で太った身体に。個人的にはスリムだった頃のモーラーが気に入っている)。セコンドにはクロンクのエマヌエル・スチュワード(トーマス・ハーンズ、ミルトン・マクローリーを育てた男)。試合開始。左右の構えの違いはあるが、共に速いジャブ、ストレート。モーラーが正確に右ジャブ、左ストレート。リッジスは右ストレートからの左フックといった良いパンチを打つが、攻めるときに隙が。右カウンターが効いたリッジス。左フックでダウン。立ったが、今度は右フックで二度目。試合終了。モーラーが強打&左のテクニックで快勝。当てる巧さがあった。リッジスは意外に良い選手だったが、ディフェンスにやや問題。その後、負けが込んでいき、リングを去った。)

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