世界の名ボクサー:オスカー・デラ・ホーヤ⑥「本物のゴールデン・ボーイ」

世界六階級制覇王者。四階級制覇(ウェルター級)に挑戦。パーネル・ウィテカー戦、デビッド・カマウ戦、ヘクター・カマチョ戦、ウィルフレド・リベラ戦ほかを紹介します。

オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)
身長179cm:オーソドックス(右構え)

①オスカー・デラ・ホーヤ 12R 判定 パーネル・ウィテカー
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1997年)
(ダウンシーン)
9R:左フックでデラ・ホーヤがダウン
(感想:デラ・ホーヤが四階級制覇。WBC世界J・ウェルター級王者デラ・ホーヤがさらなる挑戦。王者ウィテカーは四階級制覇王者でディフェンスの天才。ロサンゼルス・オリンピック(1984年)ではライト級で金メダル(「ライト級で金メダル」という点でデラ・ホーヤにとって「先輩」にあたる)。プロでの初めての世界挑戦ではその戦い方がジャッジから支持されず、判定で初黒星。その後は負け無し。世界ライト級王座を統一し、IBF世界J・ウェルター級王座、WBC世界ウェルター級王座、WBA世界J・ミドル級王座獲得、四階級制覇。J・ミドル級王座は獲得後に返上し、WBC世界ウェルター級王座を選択。同王座をこれまで八度防衛している(フリオ・セサール・チャベスとは引き分け)。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での一戦。ジャブを打ち合う展開。デラ・ホーヤは右ストレートを狙い、サウスポーのウィテカーはひたすらディフェンスして右ジャブ。サウスポーにスイッチしたりして何とかパンチを当てようとするデラ・ホーヤだが、9Rにダウン(バランスを崩したようなもので、ダメージはなさそう)。12R終了。判定は3-0。積極的に攻めたデラ・ホーヤが勝利。ただ、体が重く、以前よりスピードが落ちたような感じがした。ウィテカーはこの判定に不満だったそうだが、プロボクシングは「パンチをかわす競技」ではない。以前はテクニシャンながらもパワーがあったが、このあたりが限界か? 結果的にウィテカーが世界王者としてリングに上がったのはこれが最後に。後、新しいスター選手フェリックス・トリニダードのIBF世界ウェルター級王座に挑戦したが、判定負けに終わった。)

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