世界の名ボクサー:ジョージ・フォアマン⑤「巨象&戦う牧師」

世界ヘビー級王者。カムバック・ロード。ボビー・ヒッツ戦、マーク・ヤング戦、マノエル・デ・アルメイダ戦、J・B・ウィリアムソン戦、バート・クーパー戦を紹介します。

ジョージ・フォアマン(アメリカ)
身長192cm:オーソドックス(右構え)

①ジョージ・フォアマン 1R KO ボビー・ヒッツ
(ヘビー級戦、1988年)
(ダウンシーン)
1R:右フックでヒッツがダウン
(感想:10年ぶりにカムバックしたフォアマン。その後、無名、格下の相手をKOしながらビッグマネーを得られる試合を目指す状況。これまで14勝2敗のヒッツはイリノイ州シカゴ出身の白人。アマチュアではシカゴの大会で優勝したことも。プロデビューして連勝だったが、イリノイ州王座戦に敗れて初黒星。このところ6回戦が続いており、中堅的なポジション。ミシガン州デトロイトでの一戦。相手を警戒して足を使うヒッツ。ジャブ、ストレートを出すが、押され気味。フォアマンはアーチー・ムーア直伝のディフェンス(腕をクロスさせたりするテクニック)を使いながらジャブ、ワンツー。ジャブ、左ボディ打ちでヒッツを追い込むフォアマン。コーナー付近での右フックでヒッツがゆっくり沈むように前のめりにダウン。立ったがカウント10に間に合わず、KO。フォアマンが楽勝。フィニッシュの右フックに迫力があった。しかし、ジョー・フレージャー戦の時のような相手を押す反則(プッシング)が見られたのが残念。ヘクター・カマチョは右手で相手の首を押さえてパンチを出す反則がクセになっていたが、フォアマンも同じような悪いクセ。一度身に付いたクセは治らない。緊張したりピンチになったりしたときに反射的にやってしまう。敗れたヒッツ。消極的で残念な試合ぶり。その後、大きな試合はナシ。ボクサーとしては残念だったが、引退後はプロモーターになった。)

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