世界の名ボクサー:レノックス・ルイス④「英国の必殺右パンチ」

統一世界ヘビー級王者。欧州ナンバーワン後、世界王座へ。リーバイ・ビラップス戦、デレク・ウィリアムス戦、ドノバン・ラドック戦、トニー・タッカー戦を紹介します。

レノックス・ルイス(イギリス)
身長196cm:オーソドックス(右構え)

①レノックス・ルイス 10R 判定 リーバイ・ビラップス
(ヘビー級戦、1992年)
(感想:世界ランク上位のルイス。これまで18戦全勝。92年初試合はアメリカ。WBC20位ビラップスはバージニア州ノーフォーク出身の黒人。デビュー戦の相手は後のWBA世界クルーザー級王者オーリン・ノリスでKO負け。「巨人」マイク・ホワイト、マイケル・モーラーにもKO負け。直前の試合では元WBA王者ジェームス・ボーンクラッシャー・スミスに判定勝ち。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦。ガッチリした身体のビラップス。左のガードを下げた構え。1R開始早々、ハプニング。ルイスがビラップスにプロレスばりのエルボー(個人的にルイスの戦いぶりには気に食わないところがある。正統派ボクシングができる選手であるにもかかわらず、こういったラフプレー。他にも左手で相手を押さえて右パンチを放ったり、ダウンした相手を連打したり)。接近戦。ビラップスは右フックにパワーがあるが、攻撃が単発。ルイスは右ストレート、左フック、左ボディ打ち。なかなかタフなビラップス。右アッパーなどで打ち返す。中間距離ではルイスが正確なジャブ、ストレートでポイント。8R、ルイスが連打。しかし、倒せず。判定は3-0。ルイスが手数で勝利。ビラップスはやはり「中堅選手」。タフでパワーがあるなど良いところもあるが、流れるような攻撃ができなかったり、攻め続けるスタミナがなかったり。こういう選手は自分から試合の流れを作ることができない。その後、ビラップスはIBFインターコンティネンタル王座に挑戦して敗北するなど負けが多くなっていった。)

ここから先は

2,709字
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?